「健康寿命」や「ウェルビーイング」というワードがトレンドになるなど、健康ブームが続いています。一方で、流行とは一見逆行してみえる「デカ盛り」「クリーム◯倍」などの高カロリー・濃い味の“背徳グルメ”がたびたび話題となっています。今回は、なぜ今、“背徳グルメ”が注目されるのか、消費者のニーズや動向について、実際の商品をいくつか取り上げながら、販売する企業に話を聞きました。
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【ストレス社会でニーズが高まる「欲望解放」】
ヘルシーなものを求めながら、“背徳グルメ”にも魅力を感じてしまう消費者心理の裏側には、どんな背景があるのでしょうか。
「健康志向が高まる一方で、ストレス社会を背景に“ギルティ消費”(※"guilty"=「罪」の意識、罪悪感を持ちつつ満足感を得ること)で欲求を解放したいという消費者ニーズが顕在化してきています」と話すのは、今月24日に炭酸飲料「ギルティ炭酸 NOPE(ノープ)」を新発売するサントリーの担当者です。
同社が20~30代を対象に行った「炭酸飲料を飲みたくなるシーンは?」というアンケートでは、「止渇(9.1%)」に次いで、「ストレス発散(7.3%)」と答えた人が2番目に多いという結果になったそう。
「これからの炭酸飲料には、のどの渇きを癒すだけではなく、ストレス発散に繋がる味の濃さや満足感、刺激の強さなどが求められています」(サントリー担当者)
同社によると、新商品は99種類以上のフルーツやスパイスのフレーバーを組み合わせた“香り”や“濃さ”が特徴だそう。コーラでも、フルーツ炭酸でもない、新しい黒色炭酸飲料として新ジャンル確立に挑みます。
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【「今日は思いっきり」「自分にご褒美」というニーズも】
「ヘルシーブームの中でも、『今日は思いっきり食べたい』『頑張った自分にご褒美をあげたい』といったニーズは確実にあると考えています。実際にお客様からも、『スタミナ超特盛丼』の復活を望むお声をいただいておりました」と話すのは、大手牛丼チェーン・吉野家の担当者です。
過去に販売していた「スタミナ超特盛丼」を今年リニューアル復活した吉野家。お馴染みの牛丼と、背脂ニンニクの甘辛いタレをまとったカルビ丼の特大相盛りに、追い飯、にんにくマシマシだれ、生卵(温玉も選択可能)がセットに。量も、味の濃さも間違いなく“背徳グルメ”なメニューですが、実際にはどんな人が注文しているのでしょうか。
「部活動帰りの学生の方や、ビジネスパーソン、体を動かすお仕事をされている方など、しっかりとエネルギー補給をしたという方に喜んでいただけるかと思います。一方で、『今日はがっつり食べたい』という気分の女性のお客様や、ご家族でシェアして楽しみたいというお客様にもご利用いただいています」(吉野家企画本部広報担当・茶木翔太さん)
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【ボリュームだけでなく「本格的な味」を求める人も】
“背徳グルメ”といえば、代表的なものが、ハンバーガー。専門店の本格グルメバーガーから、手軽に楽しめるチェーン店まで様々ですが、中でも、ボリューミーな大型ハンバーガーで存在感を強めているのが、バーガーキングです。2019年に全国77店舗だった同店は、続々と新店舗をオープンさせ今では300店舗以上を構えるまでに(※2026年3月31日時点の予定で、新店舗とあわせて全国に348店舗出店とのこと。3月4日発表のプレスリリースより)。好調の理由について、広報担当者に話を聞きました。



