全国にお好み焼きチェーン店「千房」を展開する千房株式会社の代表取締役会長・中井政嗣さんが、このたび、ラジオ番組に出演。経営者として大切にしてきた言葉や人生哲学を語りました。

1945年奈良県生まれの中井さんは、中学卒業後に尼崎で住み込み勤務を経験。その後、20歳で料理修行をはじめ、22歳で大阪市内の店舗を引き継ぎ、28歳で「千房」を開店しました。関西にとどまらず、全国、さらには海外にも展開する店を築きあげました。
中井さんは、かつて、尊敬する企業の社長からこんな言葉をかけられたといいます。
「あんたは苦労はしていない。だけど、修行はしていたと思う。あんたが苦労と思えども、そこに誰かの愛があれば、その苦労が修行に変わる。だから、従業員が苦労していると思うようなことがあったら、しっかりと支えてあげなさい」
中井さんは、「多くの人に支えられてきたからこそ、自分では苦労だと感じなかった。その言葉はいまも忘れられない」と力を込めて語ります。
千房は開店当初、わずか5人の従業員でのスタートでした。店が繁盛するにつれて人手が必要となり、応募者を次々と採用。そのなかには、非行少年少女や少年院出身者、児童養護施設の出身者、元受刑者など、さまざまな境遇の人たちも多く含まれていました。
こうした採用実績が評価され、法務省からの依頼を受けて、元受刑者の就労支援にも長年取り組んできました。2013年には『職親プロジェクト』を設立し、仮釈放者の身元引き受けと職場・住まいの提供を開始しました。
「受刑者の受け皿は社会だ」という信念のもと活動を続けてきた結果、現在では、北海道から沖縄まで約1400社が参加し、受け入れた元受刑者は1600人を超えています。
東日本大震災が発生した折には、4000食の炊き出しに加え、関西のお笑い芸人を現地へ派遣するボランティア活動も行いました。
現地では、芸人がボケとツッコミを子どもたちに教え、即興で発表する『笑学ワークショップ』を開催。子どもたちは床をたたいて大笑いし、担任の教師が「こんな笑顔は見たことがない」と感動したといいます。





