「とにかくおもしろいエンタメを」三木市出身の作家、『そして、ユリコは一人になった』作者の貴戸湊太さんのおもいをきく | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「とにかくおもしろいエンタメを」三木市出身の作家、『そして、ユリコは一人になった』作者の貴戸湊太さんのおもいをきく

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 兵庫県三木市出身の作家・貴戸湊太さん(29)。昨年(2019年)の第18回『このミステリーがすごい!』大賞で、『そして、ユリコは一人になった』がU-NEXT・カンテレ賞を受賞。この作品は、今、女優の玉城ティナさんが主演でドラマ化され、テレビ放送やネット配信されている。その貴戸さんに、ドラマ化の感想、ミステリーの魅力、これまでの苦悩、今後への抱負などを、ラジオ関西『PUSH!』水曜パーソナリティーの津田明日香アナウンサーが聞いた。

作家・貴戸湊太さん
作家・貴戸湊太さん(写真:ラジオ関西)

◆貴戸湊太の語る「ミステリー」の魅力とは?

――まずはドラマ化おめでとうございます。デビューしただけでもすごいのですが、こういったお話をもらったときはどういう気持ちでしたか。

最初はあまりにすごすぎて実感がわかなかったですね。ただ、周りに報告すると「よかったね」と素直に喜んでくださって、それでようやく実感することができました。

――貴戸さんは私、津田明日香と同じ三木市出身なので、すごくうれしいです。子どもの頃からずっと本を読むのがお好きだったんですか。

そうですね、好きでしたね。やはりミステリーが好きでした。

――ご自身にとってミステリーのどんなところが魅力だったのでしょうか。

やはり謎解きですね。謎を解きながら「犯人は誰だ?」と自分で考えながら読むのがとても楽しかったです。犯人が明かされたときの衝撃も病みつきになります。

私が人生のベストにしているのは、貫井徳郎さんの「夜想」という作品です。新興宗教ができるまでの過程を描いたお話。日本人は胡散臭いものだなぁと思いがちかもしれませんが、そこに至るまでの事情や人間くささが非常にリアルに描かれていると思いました。世界観をひっくり返されたような衝撃を受けた作品です。読み終わったときは震えました。


貴戸湊太『そして、ユリコは一人になった』(宝島社文庫)

第18回『このミステリーがすごい! 』大賞、U-NEXT・カンテレ賞受賞作! 私立百合ヶ原高校には奇妙な伝説がある。代々、ユリコという名を持つ生徒は「ユリコ様」として絶対的な権力を持ち、彼女に逆らう者には必ず不幸が訪れるという。ただしユリコ様になれるのは一人だけ。ユリコが複数人いた場合、彼女たちにも不幸が起こり、一人だけに淘汰される。図らずもユリコ様候補となった新入生・矢坂百合子は伝説を聞いて戸惑うが、才色兼備の親友・美月になだめられ、単なるオカルトと思い込もうとする。しかしその矢先、ユリコの名を持つ生徒が一人、屋上から転落死した。そして、それを契機としてユリコが次々と殺されていく――。誰が彼女たちを殺したのか、ユリコ様とは何なのか。学校の伝説を隠れ蓑にして、人々の悪意が、恐るべき殺戮劇を繰り広げる!

価格 本体700円+税
発売日 2020年2月6日
ページ数 336ページ
ISBN : 978-4-299-00221-1

宝島CHANNNEL(宝島社)ホームページより https://tkj.jp/book/?cd=TD002211&path=&s1=

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