JR福知山線脱線事故15年「闇夜に灯、ともし続けたい」三井ハルコさん 事故車両のあり方は | ラジトピ ラジオ関西トピックス

JR福知山線脱線事故15年「闇夜に灯、ともし続けたい」三井ハルコさん 事故車両のあり方は

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 JR西日本は2019年、事故から15年となるのを前に負傷者や遺族に会い、事故車両を社員の安全教育に活用したいと伝えたところ「これからの安全のためにも事故の悲惨さを伝えてほしい」と賛成する意見が多く挙がった。

 しかし一部では事故車両の一般公開について「見せものにしてほしくない」という慎重な声もあった。

 当時大学生だった次女が事故車両の2両目に乗り、大けがをした川西市の三井ハルコさんがラジオ関西の取材に応じた。

三井ハルコさん
三井ハルコさん

 三井さんをはじめ、事故の負傷者と家族らの有志は事故の2年後、2007年7月から「補償交渉を考える勉強会」を開催。

 その後、補償(賠償)交渉などが個別では対処しきれなくなったため2008年2月に「JR福知山線事故・負傷者と家族等の会」を設立した。

 負傷者の心身の不調とJR西日本との補償交渉、またPTSDに悩む人がいる。三井さんの次女もラッシュアワーの電車に乗れない時期があった。

 1995年に起きた地下鉄サリン事件をきっかけに立ち上げた犯罪や事故の被害者、被災者らを支援するNPO法人「リカバリー・サポート・センター」とも連携を深めた。

 三井さんは母として、人間として「ほかの被害者も、そういった苦しみを我慢することに慣れてしまった。これからは苦しみやつらさをしまい込む心のけがを取り払うために、周りの人たちが被害者に寄り添って被害者自らが立ち上がることを息長く待つことが大切」と強く感じた。

 会合には弁護士や臨床心理士らを招き、アドバイスを受ける。対話を重ね100回を超えた。

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