【高橋】 これを見てるんですね、遠くから。遠くから見てるから、相手に対しても威嚇にはなります。
【田辺】 そうすると、黒井城を中心にして北西には烏帽子山城があり、南東に三尾山城がある。そして、黒井城のすぐ谷の対岸に朝日城と、直正にしたら元々の故郷みたいなお城があるということですね。
【高橋】 はい。そうです。これが直正の代表的な城だと思いますね。
◆高橋さんおすすめの城跡は? ただし、登るのは命がけ!?
【田辺】 構造とか、今残っている遺構で、特に高橋さんが見学のおすすめというような城跡はありますか?
【高橋】 やっぱり黒井城の西の丸あたりはよろしいんじゃないですか。横堀があって。黒井城に上ってから崖を降りなければいけないのですが。昔は道のあったところがなくなってしまっていますので、そこを復興させられたらと思うのですがね。
【田辺】 昔の道というのは兵主神社のあたりから登って行く道があったのですか?
【高橋】 そうです。兵主神社の近くの高等学校から上がる道です。今は道が消えていますが一番安全な道でした。
【久保】 山城に登ろうと思ったら、両手が空いたままでなければ無理ですね。
【高橋】 山を歩いた人間じゃないと、踏み外したら命がないという……(苦笑)。
高橋成計『明智光秀を破った「丹波の赤鬼」 ~荻野直正と城郭~』(神戸新聞総合出版センター)
定価 本体2,300円+税
発行日 2020年2月
ページ 240ページ
ISBN 978-4-34-301061-2
神戸新聞総合出版センター
https://kobe-yomitai.jp/book/1007/
『ラジオで辿る光秀ゆかりの兵庫丹波』2020年5⽉7⽇放送回