【高橋】 今の丹波町から亀岡へ。そして亀岡から京都を目指して逃げています。
【田辺】 そこで再び丹波攻略の作戦を練るわけですか?
【高橋】 光秀はショックが大きく精神的にも落ち込んだみたいです。その後、波多野を攻めるのは滝川一益や丹羽長秀です。光秀も入っていますが……。連合軍として光秀と丹羽長秀と滝川一益が、今の福住、荒木のあたりを攻め込んでいます。
【田辺】 連合軍が攻め込んだのは天正何年ですか?
【高橋】 6年です。
【田辺】 天正6(1578)年ということは三木の別所も、毛利と結んで信長から離れますね。
【高橋】 上月が終わって、三木の裏切りが始まりますね。
【田辺】 同じ年の秋に荒木村重が信長から離れます。
【高橋】 やはり連鎖するんだと思うんですよ。要するに黒井で光秀が負けた!(織田が負けた) これが別所に伝わると播磨の武士たちが「どうも、これは行けそうだ」と毛利方に入りますよね。そして上月で痛い目にあわされた村重が裏切るわけですよね。
【田辺】 山陽道方面の播磨、摂津と連動して山陰道方面の但馬、丹波のあたりに動きが出てくるというわけですね。
高橋成計『明智光秀を破った「丹波の赤鬼」 ~荻野直正と城郭~』(神戸新聞総合出版センター)
定価 本体2,300円+税
発行日 2020年2月
ページ 240ページ
ISBN 978-4-34-301061-2
神戸新聞総合出版センター
https://kobe-yomitai.jp/book/1007/
『ラジオで辿る光秀ゆかりの兵庫丹波』2020年5⽉14⽇放送回音声