日本一おめでたいラウドロックバンド、オメでたい頭でなによりが2ndフルアルバム『オメでたい頭でなにより2』を4月29日(水)にリリース。ボーカルの赤飯がラジオ関西『PUSH!』にリモート出演し、音楽への情熱とバンドのルーツを関西ノリで軽快に語った。

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――リモートでご自宅からのラジオ出演となりますが、カメラに写っているご自宅? がおしゃれですね。
はい、自宅です。壁紙とかを安うで買ってリフォームしました。
――おしゃれですね。お人形さんの部屋みたい。
誰がシルバニアファミリーやねん。いや言うてないけど(笑)
◆「頑張っていきまっしょい」はレコーディングした後に歌詞を書き直した?
――今回のアルバムの1曲目に収録されている「頑張っていきまっしょい」は5月のラジオ関西オススメ曲に選ばれています。リスナーにわかりやすい曲調、たくさん流しています。この曲は、アルバムのレコーディングが終わった後に、新たに歌詞を書き直したとうかがっていますが……。
はい! ちょうどこの曲を作り終わろうかというタイミングで、今回のこの新型コロナウイルスの騒動に見舞われまして。(取り組むことのできる時間は)短い間だったんですけれども、やっぱり歌詞に今の想いを入れ込みたいなぁと思って急遽作り直しました。
歌詞に加筆修正したり、仲間に集まってもらってコーラスしたり。「頑張っていきまっしょい」は応援曲としての色が濃くなりましたね。

◆ルーツはモー娘。?
――聞くところによると「頑張っていきまっしょい」というフレーズは、バンドにとっても大切な言葉だとうかがいました。
これはバンドというか僕ですね。モーニング娘。がだいぶ前に円陣を組んで言うときの掛け声なんですよね。
僕らのライブ前にもやるようにしています。僕が1人でずっとやり続けているので、必然的にオメでた内でもこのノリが定着したというか。
――では、音楽のルーツもモーニング娘。ですか?
そうですね。モー娘。の黎明期を支えていました。昔のオーディション番組で「シングル5万枚を手売りしたらメジャーデビューできますよ!」みたいな企画があったんですが、その企画の握手会に直接行くレベルですね。これは中学生くらいのときです。
無事に5万枚売り切ってメジャーデビューが決まった瞬間に立ち会って「うわあ」言うたりしてました。
軽音楽部で最初に組んだバンドは、(モー娘。と同じハロプロの)松浦亜弥さんとリンキン・パークのコピバンです。
――どういうこと?! 絶対交わらない組み合わせですね。よくメンバー集まりましたね……。
半年くらいで解散しました。「もうついていけない」と言われました(笑)。
――そのころの経験は今にも繋がりますか?
昔から高い声は出してましたけれど、「こういう声を出したい!」というイメージが固まるきっかけになったのはモーニング娘。や松浦亜弥さんのコピーですね。
高いキーもそうでないキーも使い分けているので、じゃぁ本当の自分の声はどれなの?と問いかけられたときに不安になるというか、あの人と言えばこういう声だよねというイメージがつきにくいのも事実ですね。長所と短所の表裏一体です。自分の中では「これが俺の声だぜ」というのを提示できているなあとも思いますけれど。
――そのほかに音楽のルーツになったというか、影響を受けたミュージシャンはいますか?
初めて買ったシングルCDは嘉門達夫さんの替え歌メドレーですね。小学校2年生のとき。
――なるほど、今のオメでたのお笑い要素はそこから来ているのかもしれませんね。そこからいろんなものをとってきたわけですね。「オメでたい頭でなにより」というバンド名はずいぶんコミカルですが、これにはどんな意味があるのでしょうか?
実はこれは良い話になってしまうんですけれども、元々赤飯と名乗って活動していて、その途中で今のメンバーと「ネガティブをポジティブに変える」というコンセプトでバンドをすることになりました。
バンド名を付ける時に「赤飯」路線でいくのか、ちゃんとした名前にするのか悩みました。あまり何も考えずに昔のノリでつけてしまった「赤飯」という名前だったので、後悔していた時期もあったからです。
でも、どうせやったら赤飯っていうちょっと後悔している名前も、ポジティブに変えてみようと。そういう理由で赤飯からアイディアを膨らませて今のバンド名になりました。
今のメンバーと一緒にバンドを走って行きたい、夢を追いかけたいと言う「オメでたい頭」だなという話になって「オメでたい頭」という言葉を入れようと。いつもお客さんから「いつも楽しそうで何よりですね」と言われたのが印象に残っていて、これも加えようと。
そうして生まれたのが「オメでたい頭でなにより」という名前です。自分たちを象徴する名前になったなと思います。なんかちょっといいエピソードになってしまいましたね。
◆「赤飯」の赤裸々誕生秘話
――ちなみに、「赤飯」というお名前の由来はなんですか?
大学時代に聖飢魔Ⅱと筋肉少女帯のコピーバンドをしていたのですが、そのときのバンド名が「ソ末な性飢しゃぶり帯」でした。
――え、なに?!
「そまつなせいきしゃぶりたい」です。聖飢魔Ⅱと筋肉少女帯のふたつの名前からとって。
この名前でしばらく大学で活動してたら、うちのメンバーのギターがね、学園祭の時に「この名前じゃ友達も家族も呼べないから、今日だけバンド名を変えてくれ」って涙目で真剣に言ってきたんですよ。
「なんやコイツ真剣かよ」とか思いながら、「今夜が赤飯の理由」という名前になったんです。ここから自分のことをなぜか赤飯、と名乗り始めたんですよね。
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いい話のあとはしっかりとぶっ飛んだ阿呆な話で緩急をつけた赤飯。オメでたい頭でなによりは、全国ワンマンツアー「〜今 いくね くるね 2 〜」を巡業中。先日延期となったライブは順次再開する予定で、関西では10月15日(木)に大阪心斎橋BIGCATで行われる。激しいライブが苦手、行ったことが無いから不安、という人のための「デリケートゾーン」や、子連れでも安心して楽しめる「大五郎シート」が用意されているのでオメでた初心者でも気軽に参加することができる。
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――デリケートゾーンって?
オメでたのライブの特徴です。僕らのライブは基本的にはみんなで汗をかいてグチャグチャに楽しむ全身運動する人ばかりです。密密の密のライブです。
でも初めてライブに参加するよという人はどうしても不安が拭い切れないですよね。なので、絶対に触ってはいけない不可侵領域をデリケートゾーンとしています。
――なるほど。騒がないエリアですね。
多い日も安心ということですよ。
――(笑)。
ちゃうちゃう。待って待って。熱量とかお客さんの数とか、そういうのが多い日も安心ですよ!
――いやいや、わかってますよ。なんでそんな慌てているんですか?
一同 (笑)。
――そんな冗談やおふざけがありますけれども、その土台には真摯な人柄があってこそですよね。きょうお話ししていてこんな風に感じました。
ほんまに?! うそやろ?!(笑) そんなん今日のトークで感じる部分あった?!(笑)
※ラジオ関西『PUSH!』2020年5月21日放送回より

オメでたい頭でなにより 公式サイト
https://www.omedeta.band