あと2か月ほどで収穫の時期になるんですが、田植えをしてから田んぼには投資しっぱなしの状態になるんです。草刈りをしにいったり、肥料をふったり……お金をかけてきた田んぼで、元気に事故やケガなく収穫できるように、というのはずっと言われていました。そこでケガをすると、仕事ができなくなって、収穫できなくなって、収入がなくなるのは自己責任。だから安全を心がけなさい、と言われて、それは今も心の中に残っています。
――この暑いなかでも、草刈りを欠かさずされているんですよね?
人の財産を預かっている身分なので、それを大切にするのは親父が30年間続けてきたこと。なので自分もその意識を引き継いで、暑い中でも人のことを想いながら作業できるように、これからも頑張りたいです。
――これからの西脇農園をどのようにしていくか、未来へのビジョンはありますか?
自分が跡を継いでから法人化したので、できるだけ自分の代で作った会社を長く続けること。息子がどう思うかはわかりませんが、息子みずから「自分もやってみたい」と言ってもらえるような農業をしていきたいと思います。
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西脇農園の山田錦は、地元の蔵元である富久錦などで、おいしい日本酒になっています。3年前からは、1つの田んぼからできた山田錦で1つの日本酒をつくる、という取り組みも富久錦さんと一緒に進めています。そうしてできた日本酒のラベルには、西脇農園の田んぼの番地まで入り、まさに地元のつながりから生まれたお酒となっています。
地元の蔵元に納めているからこそできる、純・加西産のお酒は、お客さんからの声もダイレクトに届いてくるそうです。西脇さんは、地元の方からの声が励みになり、とてもうれしいことだと言っていました。
※加西山田錦「農ライフ!」アーカイブ記事はこちら