毎週日曜午前8時からのラジオ番組『ラピスモーニング』(ラジオ関西)で、神戸大倉山・楠寺瑠璃光苑の住職、「ラピス和尚」さんの楽しい仏教うんちくを届けています。日頃なにげなく使っている言葉が、思いもよらない“ふか~い”意味を持っている。そんな感動をラジトピで連載していきます。12月6日放送回の辻説法は「歳月不待人」です。
子どものころ「『歳月人を待たず』、時間はどんどん過ぎていくから勉強をしなさい」といわれた方も多いのではないでしょうか。しかしこの言葉は、例のごとく、そういう意味ではないのです。
南朝宋の文学者、陶淵明が残した全文は「歓を得ては当に楽しみを作すべし。斗酒 比隣を聚む。盛年 重ねて来たらず 一日再びあしたなり難し 時に及んで当に勉励すべし 歳月人を待たず」。
これを訳すと、「血気盛んな時期は二度と戻らない。1日に2度の朝はないのだ。楽しめる時はとことん楽しもう! 歳月は人を待ってくれないのだから」、なんですって!!
「やりたいことを我慢して勉強する」というのではなく、「二度と時間は戻らないので、思いっきり楽しみなはれ!」というものでした。
みなさま、ぜひ悔いのない人生を思いっきり生きましょう! ああ、本日も勉強になりました!
※みなさまの知りたい禅語もぜひお寄せください!
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