毎週日曜午前8時からのラジオ番組『ラピスモーニング』(ラジオ関西)で、神戸大倉山・楠寺瑠璃光苑の住職、「ラピス和尚」さんの楽しい仏教うんちくを届けています。日頃なにげなく使っている言葉が、思いもよらない“ふか~い”意味を持っている。そんな感動をラジトピで連載していきます。12月13日放送回の辻説法は「一滴一凍」です。
冬ですね、こんな言葉を見つけました。「一滴一凍」、寒そうな言葉です。
冬の朝、つららから水が滴り落ちて瞬間に凍り付くような、美しい風景を想像させる言葉「一滴一凍」。実は実は……! 深い意味があるのです。
とっさの判断を迫られたとき、人は瞬時に頭をくるくると働かせて、自分にとって「損か得か」を一生懸命かんがえます。考えてもその先どうなるかなんてわからないのに!
「一滴一凍」にお話を戻しましょう。一滴一滴がすぐさま凍りつき、判断する時間さえもないという状況で、あなたは何を考えますか? 自分にとって「損」か「得」か、自分はどう見られているのか、そんな考えをめぐらす暇もありません。
淡々と起こったことに対処してゆく。その強さとかっこよさといったら、なんと素敵なことでしょう!
しなやかな人生を、何があっても慌てず淡々と対処することができる真の強さを、身につけたいものですね。
※みなさまの知りたい禅語もぜひお寄せください!
ラジオ関西『ラピスモーニング』(lps@jocr.jp)まで。
■ラジオ関西『ラピスモーニング』公式サイト
https://jocr.jp/lps/