それはどこか奥底で考えてはいるんです。頭から離れないから。なので、それを考えないようにしています。意識するとそこに寄ってってしまう感じがするので。でも、そうですね、「できるでしょ?」とかっていう期待に対するプレッシャーは、ありますね、確かに。
――続けることの大変さは、ご本人にしか分からないことですよね。
「できるでしょ?」「続けられるでしょ?」っていう、期待が向き合う、励みになるというか。「負けるか!」というのではないですが、悔しいですもんね、できなかったら。そういう気持ちはありますね。
◆ラストステージは「春のおどり」
――「春のおどり」は、OSK日本歌劇団おなじみですね。
ありがたいですね、本当に。私は松竹座の第1回「春のおどり」から出ているんですが、こんなに長く続けさせてもらえるって、当時は思わなかったです。でも当たり前と思ってるわけでもないんですね。(2003年5月の)一時解散から今までの、忘れられない経験をした私たちがいて、経験していない下の子に言ってもしょうがないですが、基本的に舞台に立つという行為自体が当たり前ではないはずなので。そのことを下の子に伝えられたらいいなって思います。この間、久しぶりにOSK全員集合で松竹座の舞台に立たせていただいて、1~2年ぶりだったかな、もう最高でした、本当に。「ああ、舞台に生きてるんだなぁ」って感じさせてくれる場所です。そして、そう思える自分もいいな、って思いました、正直。だからまた戻ってこれるのがうれしいです、「春のおどり」で。
――今回の見どころについて、教えてください。
日本モノが1時間近くできるというのは、年に1回「春のおどり」しかないので、そのレビュー、“日本のレビュー”の表現ですよね。あと、2本立てなので、洋モノになった時は、OSKお得意のレビュー。もちろんラインダンスもありますし、オーソドックスな歌劇の世界からコミカルな場面、シリアスな場面、いろんな味が楽しめるので、お腹いっぱいになってもらえるかなと思います。
――もちろん、桐生さんの歌や踊りも……?
あります! ほどほどに(笑)。出ている劇団員いろんな人が輝くべきだと思ってるんですね。あと、与えられた役、歌、踊り、お芝居で戦うべきだと。誰か1人が特化してしまうということはなく、皆に素敵な場面があるので、皆、戦いながらお稽古しています。
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