獅子舞と“ステッカー”がつないだ地元意識 「ヒョーゴスラビア」における県境とは (3)但馬 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

獅子舞と“ステッカー”がつないだ地元意識 「ヒョーゴスラビア」における県境とは (3)但馬

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 ところで、県境に位置する「氷ノ山」は「ひょうのせん」と読む。「兵庫・神戸のヒストリアン」として活躍する歴史家の田辺眞人・園田学園女子大学名誉教授は「鳥取にはかつて『山』を『せん』と読む地域があった。氷ノ山の他にも扇ノ山、大山、蒜山などは“せん”と読む。岡山北部から鳥取、兵庫の北西部にかけての1つの文化圏と言える。こういった文化の広がりの1つに麒麟獅子舞がある」と話す。

 同じ文化圏ということでこんなことも。「高校野球で応援するのは鳥取。兵庫を応援することはない。但馬の学校が甲子園に出たら違うと思うけど」とは、鳥取・岩美町の男性。やはり地域がベースになっている。

鳥取県岩美町
鳥取県岩美町を取材する谷五郎さん

 一方、東の県境も「生活圏」は同じといい、豊岡市や福知山市などでも「普段は県境を意識しないが、移動の自粛が呼び掛けられ意識した。不便を感じた」という声が聞かれた。但馬には県境を超えた「地域の生活圏」が存在する。

※この記事は2020年12月27日放送、ラジオ関西制作『BORDER~ヒョーゴスラビアにおける県境とは』をもとに、再構成しました。


『BORDER~ヒョーゴスラビアにおける県境とは』アーカイブ記事
(1)淡路…淡路に「阿波踊り」の文化が残る地域も?!
(2)播磨…「備前」なのに、兵庫!?
(4)丹波…ライバル意識バチバチの兵庫と京都 でも“大河”では結束
(5)摂津…「空港ターミナルの派出所に兵庫県警と大阪府警が詰めている」!?

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