《東日本大震災10年(2)》住む土地を知る「災害対策に終わりなし」日本地震学会・西影裕一さん | ラジトピ ラジオ関西トピックス

《東日本大震災10年(2)》住む土地を知る「災害対策に終わりなし」日本地震学会・西影裕一さん

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 北海道胆振東部地震(2018年9月6日発生)では北海道内の全ての発電所がストップしたため、北海道全域で停電した。これが「ブラックアウト」と呼ばれる現象である。停電により、エレベータ停止・断水・通信障害・物流停止などライフラインが完全にストップした。さらに地震に対する不安と、情報が得られないために先が見えない不安があった。地震の際に局所的な停電はよくあることだが、これほど広域で停電が起こるのは日本で初めてのことだった。

 北海道は、東西には松前港~知床岬にかけて約500㎞の直線距離がある。また、南北は宗谷岬~襟裳岬にわたる約400㎞の直線距離がある。東西約500㎞の直線距離は、おおよそ東京駅から大阪を越えて岡山市まで。人口はさておき、北海道のこうした直線距離は、東京・大阪間より長いのだ。東京~大阪間がすべて停電になったことを想像すると、いかに大変な出来事だったが理解できよう。

津波で宮城県気仙沼市の市街地に打ち上げられた大型漁船「第18共徳丸(すでに解体・震災遺構としては断念)」の献花台<2013年3月24日撮影>
津波で宮城県気仙沼市の市街地に打ち上げられた大型漁船「第18共徳丸(すでに解体・震災遺構としては断念)」の献花台<2013年3月24日撮影>

 災害対策に終わりはない。さまざまな想定を次々に考えなければならない。

「奇跡の一本松と陸前高田ユースホステル」(震災遺構)岩手県陸前高田市気仙町・高田松原跡地
「奇跡の一本松と陸前高田ユースホステル」(震災遺構)岩手県陸前高田市気仙町・高田松原跡地

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西影さんは「日本列島、揺れは年間10万回」と警鐘を鳴らす
西影さんは「日本列島、揺れは年間10万回」と警鐘を鳴らす

◆西影裕一(にしかげ・ひろかず)姫路市立小中学校で教諭や校長を務め、2014年に退職。教職の傍ら、大学で学んだ地質学と地震学の研究を続け、山崎断層帯の調査は30年以上。その結果を冊子にまとめるなどしている。日本地震学会会員。

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