注目が集まる「オーガニックたまご」って? 他のたまごとどう違うの? 欧米ではすでに大きな市場に

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 たんぱく質をはじめとした様々な栄養素を含み、毎日の食卓でも活躍するたまご(卵)。日本人の1人当たりのたまごの消費量は年間約330個もあり、世界でもトップレベルを誇る。それほど日本の食生活に欠かせないたまごだが、オーガニックとなると、ほんの数年前まで、西日本では生産されていなかった。

 西日本で初めてオーガニックの証である「有機JAS認証」を受けたのは、旭商事株式会社(徳島県鳴門市)の「オーガニックたまご」。今回は旭商事の代表である、山根浩敬さんに「オーガニックたまご」について詳しく話を聞いた。

「オーガニックたまご」

 野菜などに比べて、肉・乳製品・たまごなどの“畜産オーガニック”について、まだ日本ではなじみが薄いが、特に欧米などでは市場が拡大している。旭商事が「オーガニックたまご」に取り組むきっかけのひとつも、ヨーロッパ研修だったという。山根さんは当時の様子について、「ヨーロッパの市場やスーパーなどで、オーガニック畜産物はじめ、農産物や加工品が多く並んでいて、それを消費者が当たり前のように購入していく姿に驚きました」と振り返る。

「オーガニックたまご」

 そもそも、「オーガニックたまご」が他のたまごとどう違うのか。旭商事では鶏のえさ、水、鶏舎、すべてにおいて厳しい基準を設け、有機認証条件に則った飼育方法を前提としているという。

 例えば、エサは有機農産物が原料のものに限定。鶏舎においてもケージに入った密飼いではなく、鶏がのびのびと動き回れる「平飼い」で育てている。

「羽を広げて走り回り、砂浴びをして、止まり木で休憩するといった、鶏本来の行動欲求を大切にした“アニマルウェルフェア”という考え方が飼育基準の根本にあります。動物のストレスを最小限に抑えたやさしい飼育方法なんですよ」(山根さん)

 狭いケージで飼われている鶏たちは人間への警戒心が強いそうだが、開放的に育てられている鶏たちは飼育員が鶏舎に入ると自ら近寄ってきて、足元を優しくつついてくるのだそう。

 もともとは平飼いたまごの生産も行っていた旭商事だが、有機JAS認証を取得するまでには相当な苦労をしたそうだ。畜産物の認証を行っている機関自体が少ないため、まずは認証機関探しからスタート。そして規格書を読み込み、現状の飼育方法をどう改善すれば規格と合致するのか解釈のすり合わせが大変だったという。有機のエサ自体も取り扱うメーカーが少なく、確保するのに約1年の月日を費やした。

 そんな苦労が実を結んで、2018年に有機JAS認証を取得した旭商事の「オーガニックたまご」。たまご本来の味わいを堪能できるたまごかけご飯やオムレツ、卵焼きなどで食べるのがおすすめとのこと。

「オーガニックたまご」を生産する意義について「持続可能な社会をつくるひとつの手段」だと話す、山根さん。それはSDGsにも共通することだろう。「オーガニックの畜産物や農産物を生産することは、薬剤や農薬に頼らない、豊かな土壌を広げることにつながります。それは、そこで働く人や暮らす人の薬害を減らし、健康を守ることでもあるんです。そしてたまごのみならず、オーガニックのものを消費者の皆さんに買っていただくことこそが、環境や人々の健康を守ることに結びつきます」と、思いを述べていた。

旭商事の代表・山根浩敬さん

 旭商事株式会社の「オーガニックたまご」はコープ自然派で購入が可能。


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