兵庫県加西市をはじめ北播磨は、酒米の王者“山田錦”の一大生産地。酒米の農家や、日本酒の蔵元なども多数存在するエリアだが、現在コロナ禍の影響で日本酒の需要が激減している。
そこで、地域ぐるみで加西の山田錦やお酒を盛り立てようと企画されたのが、加西市・加東市・西脇市・多可町の3市1町の住民限定のお得な日本酒チケット「北播磨日本酒かんぱい券」だ。今年2月からの申し込み受付を前に、加西市農政課の河村諭志さんに話を聞いた。
◆「北播磨日本酒かんぱい券」とは?
加西市・加東市・西脇市・多可町の北播磨3市1町で発売される「北播磨日本酒かんぱい券」は、現在売上が低迷している日本酒を応援しようという目的で作られた、日本酒のお買物券だ。
500円券×10枚つづり、1冊5,000円分のチケットを、半額の2,500円で販売。一人2冊までの購入が可能のため、2冊購入すれば1万円分のチケットを5,000円で買えることになる。チケットの有効期限は2022年3月1日から同年8月末まで。対象地域の43の店舗で、3市1町の酒米を使用した日本酒や、兵庫県産米表示の日本酒などを購入できる。購入対象者は、加西市・加東市・西脇市・多可町の各市町の居住者限定となる(2022年2月1日現在、購入する3市1町に居住し、3月1日時点で20歳以上の条件あり)。
◆地元の生産者や、酒蔵を支援するために
「コロナ禍の影響で外食事業・ホテル事業での酒類提供ができなくなり、日本酒の需要が減っているというのが現状です。日本酒の需要が減るということは、酒蔵はもちろん酒米を作る農家にも影響が出ます。そこで、農家や酒蔵を支援するために関係市町が協力して、今回の日本酒チケット販売に至りました」
今回のお得なチケット販売の趣旨を述べる河村さん。新型コロナウイルスの影響を受けている生産者に対しては「皆さん熱い思いを持って生産に励んでいるので、その酒米を使った日本酒をぜひ多くの人に飲んで欲しいし、この取り組みを通して生産者の皆さんを応援したい」という街の思いを明かす。
※ラジオ関西『PUSH!』2022年1月19日放送回「加西山田錦!酒ものがたり」より