岡山県北美作エリア(真庭市・勝央町)では、地域の特色を活かした日本酒、ワインや、それらにあった“酒の肴”が作られている。
◆地元の酒米にこだわる日本酒
岡山県真庭市勝山の酒造会社「辻本店」が2020年にリリースした日本酒「御前酒1859」は、地元・岡山で“幻の酒米”といわれる雄町米の歴史がはじまった1859年を名に入れたもの。同社の七代目蔵元・辻総一郎さんが覚悟を決めて「全量雄町使用」(すべて雄町米で作ること)を宣言し、「菩提もと仕込み」といわれる昔ながらの手間暇かけた製法で酒造りを行ったという。やや甘口、華やかな香りで、「レバーペーストやフォアグラなどと相性がよく、地元・真庭のジビエ料理とのペアリングを楽しんでいただきたい」と辻さんは話す。1800ml入りが2,800円(税込み3,080円)、720ml入りが1,400円(税込み1,540円)。辻本店の特約店で購入できる。
◆蒜山自生の「ヤマブドウ」をワインに
一方、真庭市の山岳リゾート地・蒜山で自生する「ヤマブドウ」を使ったワインがある。「ひるぜんワイナリー」で製造された「山葡萄・ロゼ」。ヤマブドウの果汁のみを使った白仕込みのロゼワインで、赤と見間違えるほどの濃いピンク色と、その色調の印象を裏切らないパワフルな味わい、赤い果実やパッションフルーツを連想させるフルーティーな香りとシルキーな舌ざわりが特色だという。価格は720ml(1本箱入り)で3,200円(税込3,520円)。ノンアルコールのヤマブドウのジュース「妖精たちの宴」(360ml=1,750円[税込1,890円]、720ml=2,800円[税込3,024円])とともに同ワイナリーの看板商品の1つとなっている。
「一般のワインに使うブドウと比べて、果汁が少ないので、どうしてもたくさんのブドウが必要になる。雌雄異株で6月の開花期に天候が悪いと収穫量が少なくなったり、遅霜や雪の影響もあり、栽培にはとても苦労しました」と話すのは、ひるぜんワイナリーを運営するひるぜんワイン有限会社代表取締役の植木啓司さん。約40年前、「村おこし事業」として「ヤマブドウ」を原料にしたワイン計画がスタートしたなか、「昔から蒜山ではヤマブドウを飲んでいるのだから、ワインも作れるだろうと始まったが、そう簡単なことではなかった」といい、そんな苦労話は「2日ほど時間がかかる」ほど。それでも、「ワイン造りにはゴールはありません。常にチャレンジで、ワインと向き合っています」と植木さんは前を向いていた。
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◆鹿肉のうま味を缶詰に
※『オーモリ★チキチキ 岡山県北 ビバ!ミマサカ』(ラジオ関西)2022年3月15日放送より
【辻本店(「御前酒1859」)】
【しげや(「山の宝 鹿肉の酒香漬」)】
【ひるぜんワイナリー(「山葡萄・ロゼ」)】
【のふう(「大人のピオーネチョコ」「ぴおーねジンジャーぐらっせ」)】