さて岳南電車の多くの駅舎のどこかには、必ずスニーカーのマークが描かれています。ここに立てば正面に富士山が見えるという場所を教えてくれているのです。岳南電車の本社もある「本吉原」でも、このマーク上に立てば富士山を仰ぎ見ることができます。
「岳南原田」を出ると工場の横を縫うように走り始めます。この路線の新名物となった「夜景電車」で一番の見どころになるところです。週末の限定日の夜に車内の照明を消して走る夜景電車には、夜景鑑定士のガイドもつきます。沿線の工場夜景を存分に楽しめますが、通常ダイヤで照明も消して省エネで運行するという実に元手いらずの優れたアイデア企画なんです。
「比奈」はかつて貨物の始発駅となっていたところ。ここの駅舎は現在「フジドリームスタジオ501」という鉄道模型店になっており、ジオラマ模型やペーパーキッド模型が揃っています。またかつての貨物列車の指令盤や、なつかしの硬券の発券機もしっかり残っており、鉄道ファンにはたまらないスポットになっています。
検修車庫があるのは「岳南富士岡」。ここには「がくてつ機関車広場」があり、昭和初期に製造されたED501・291など貴重な機関車が4両留置されています。
また現在の岳南電車には4編成の車両がありますが、京王電鉄や富士急行で走っていた車両が、第二の人生をここで送っています。
「須津」、「神谷」を経て、終点「岳南江尾」に。本来はこの先、沼津までつなげる計画があったようです。始発の「吉原」から21分で、ぽつんとたたずむ哀愁ある「岳南江尾」に到着です。
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