トンネルから抜け出したJ1神戸、ホーム連戦の相手は王者・川崎F 連勝へのカギは「一体感」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

トンネルから抜け出したJ1神戸、ホーム連戦の相手は王者・川崎F 連勝へのカギは「一体感」

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 サッカー・J1のヴィッセル神戸は18日、ACL(AFCチャンピオンズリーグ)による延期分となった第11節で、J1で2連覇中の王者・川崎フロンターレ(以下、川崎F)と、ホームのノエビアスタジアム神戸で対戦する。キックオフは午後7時。

 14日のJ1第13節サガン鳥栖戦でようやく今シーズンのリーグ戦初勝利を得た、ヴィッセル。しかも、それまでの序盤戦で攻守に安定していた難敵・サガン鳥栖から、MFアンドレス・イニエスタ選手、MF汰木康也選手、FW武藤嘉紀選手、FW大迫勇也選手のゴールで4得点を奪い、かつ、守備でも相手を完封したことに価値がある。

 ロティーナ監督は17日、メディア向けのオンライン会見の場で、「攻撃に関してはこの前の試合であまりボールを持てなかったことについて、個人的にはあまり満足はしていない」としつつも、「ボールを持てたときにはすごく効果的に相手にダメージを与えられたところはよかったと思う。守備に関してはすごくいい働きをチームとしてできたと考えている。この前の試合では(4得点、無失点の)両方、満足している」と、チームの攻守両面を評価。狙いとするサッカーを展開しての勝利は、チームの自信につながるだろう。

ロティーナ監督 (C)VISSEL KOBE

 この勢いを、再びホーム・ノエスタで発揮したいヴィッセル。しかし、今回の対戦相手も強敵が待っている。

 最近5シーズンで4度の優勝を果たし、今シーズンのJ1でも1試合消化が少ないながら首位に勝点2差の2位につける川崎Fは、ヴィッセルの守護神・GK前川黛也選手いわく、「常勝軍団で、もうずっと勝ち続けて、常に上位にいるチーム。チームの目指しているサッカーを今まで何年もかけて積み上げたものが、今こうやって強い川崎フロンターレというのを作っている」。

 その特長はFWレアンドロ・ダミアン選手、MF家長昭博選手、DF山根視来選手らを中心とした自在なパスワークを軸とする攻撃だが、ヴィッセルのロティーナ監督は相手のボール奪還術も警戒している。「プレスをしつつ、しっかりコンパクトに保ち、ライン間のスペースを消してくる。そこを抜け出すのは、鳥栖と同じく簡単ではない。さらに、川崎Fがボールを奪ったとき、選手個々やチームの質があり、ここ数年の彼らの活躍はそこの質の高さにあると思う」。

 最近3試合で無失点勝利を続けるなど守備力も高い川崎Fだが、一方で今シーズンには横浜F・マリノス、セレッソ大阪にそれぞれ4失点して敗れたこともあり、決して穴がないわけではない。「相手の川崎Fには最大限のリスペクトを持ちつつ、試合を勝ちに行く姿勢でいきたい」とロティーナ監督は虎視眈々と勝利の機会をうかがう。先の鳥栖戦では「相手の特長を出させなかったし、逆に弱みを突くことができて、本当にいい内容だった」(汰木選手)というサッカーを展開できたヴィッセル。短い準備期間のなかでも、このミッドウイークの試合で、王者相手に指揮官がどんなメンバーをそろえ、どんな策を打って出るのかも注目したいところだ。

 また、鳥栖戦で今シーズン初のクリーンシートを達成したなか、試合後にはチームの守備陣からは「前の選手に助けられた」(DF小林友希選手)、「前線の選手の高い守備意識のおかげ」(DF槙野智章選手)と、前線の奮闘を称える声が聞かれた。また、「統一感というか、全員が同じ方向を向いて、同じプレーを心掛けたというのをすごく感じられた」(DF酒井高徳選手)、「全員が前向きなプレーだったり態度だったりで、1つに本当にまとまって今日の試合(鳥栖戦)に勝つことができた。チームとして同じ絵を描けていた」(DF山川哲史選手)と、ピッチ上で一体感を持って戦えたことも功を奏したという。

山川哲史選手 (C)VISSEL KOBE


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