破産した町工場の息子と大企業の御曹司、同じアキラという名前の2人が、メガバンクに同期で就職します。池井戸潤原作、逆境に立ち向かう若者の姿を描く青春ストーリー、映画『アキラとあきら』が8月26日(金)、全国東宝系で公開されます。
山崎瑛(ヤマザキ・アキラ)は、ベアリングなどの精密機械を作る町工場の息子です。アキラがまだ幼い1988年、父親の工場は銀行の融資を受けられず倒産し、家族で夜逃げします。
一方、階堂彬(かいどう・あきら)は、日本を代表する大手船会社・東海郵船の長男です。あきらは親戚との軋轢や足の引っ張り合いに嫌気がさして、後継ぎになるのを拒絶します。
時が経って2000年、偶然同じアキラという名前の2人は、東大を卒業して産業中央銀行に同期で入社します。
人事担当者「彼が山崎瑛、そして彼が階堂彬。この2人が今年の新入行員でずば抜けている2人です」
融資部長「アキラとあきら、か」
山崎は、人を救うバンカーになりたいという熱い思いを抱いていて、どんな案件にも全力を尽くそうとします。
階堂は、情を排除して冷静沈着に仕事をこなそうとします。
2人の銀行員としての信念は真っ向から対立します。
山崎は配属された支店で、取引先として地元企業の井口ファクトリーを担当し、融資を依頼されます。
井口社長「山崎さんだけが頼りなんです。なんとかお願いします」
山崎「ここでうちが融資しなかったら、資金繰りが確実に行き詰まります」
副支店長「だから? お前はなんだ、牧師かなにかか」