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「あくまで弊社の場合ですが、直径15センチほどある大判のものを『三笠』とし、一般的なサイズは『どら焼き』としています。『三笠』は三笠山から名前を取っているお菓子ということで、“山のような大きさ”という意味を込め分類しています。しかしながら、初代社長は約20年前に亡くなっており、名称を使い分けるようになった経緯や理由など、厳密なことははっきりと分かっていません」(多口製菓)
他社の商品はどうかというと、多口製菓と同じく大きなものを「三笠」としているところもあれば、一般的なサイズを「三笠」としているところも。会社によって分類ルールはそれぞれのようです。
不思議なことに、奈良県内でも地域によって三笠呼びの浸透具合が異なっていました。
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「こちらも私たちの主観による判断となりますが、奈良市内、特に近鉄奈良駅付近のお店では三笠という名称で販売している店が多い。いっぽう郡山市や橿原市などの市外エリアでは、逆に三笠として販売している店は少ないと感じます」(多口製菓)
60代の現社長は幼少期からすでにどら焼きのことを「三笠焼き」や「三笠まんじゅう」と呼んでおり、当時はサイズも関係なかったのだとか。
「弊社の初代社長と現社長は、かつて春日大社に近い奈良市地蔵町に住んでいました。三笠山にも近い場所だったので、地域的に三笠焼きという名称が馴染み深いのかもしれません」(多口製菓)
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ふだん何気なく食べているお菓子。ルーツや地域ごとの呼び方を調べてみると、おもしろい発見があるかもれません!
(取材・文=つちだ四郎)
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