日本全国には数々のブランド牛が存在し、昨今テレビでも多くとりあげられている。飛騨牛、仙台牛、松坂牛、近江牛……などなど、各地で生産者たちがしのぎをけずっている。
とりわけ最高峰と賞されるのが、兵庫県が誇るブランド牛・但馬牛。その中でも品質・希少価値ともに極めた牛がいるのをご存じだろうか?
その牛とは『淡路ビーフ』。名前のとおり、淡路島で手に入る牛肉である。
ただし、この冠を受けることができるのは年間わずか200頭前後という。それだけ厳しい審査基準がもうけられているのだ。
島内でも、特別なルートがなければ個人はもとより販売業者ですら入手は叶わず、希少性の高さから「幻の牛肉」ともいわれている。
そんな“激レア牛肉”淡路ビーフを専門に取り扱う、数少ない販売店『淡路ビーフ・とうげ』(兵庫県淡路市)を運営する、有限会社とうげの代表・原田純嗣さんに話を聞いた。
そもそも淡路ビーフとは、いったいどのような牛なのだろうか?
「200年あまりの歳月をかけて、つくり上げられたのが世界に名高い『肉牛の芸術品・但馬牛』。その生産の7割以上を占める淡路島は、但馬牛の故郷ともいえる一大産地です。『淡路ビーフ』とは、淡路島で生まれ“最高”とされた純血種の但馬牛の中から、さらに選びぬかれた牛にしか与えられない“最高品質”を証明するブランドなのです」(原田さん)