化粧水そのものに大きなバリエーションをつけにくい。明色化粧品の商品ラインナップの中で、一番それが難しいアイテムだという。『美顔水』は創業時の商品のため、処方を変えることができない。創業者・桃谷政次郎氏の思いもある。一つの企業として、さまざまなピンチを乗り越えた立役者でもある。ブランド戦略上、大胆にパッケージを変えてみたり、ターゲットを大きく転換することはできるかも知れない。しかしそれによって美顔水の良さを損ねてしまえば本末転倒だ。
『美顔水』130年を越えた歩みは、そうしたニーズに応えてきた歴史。石田さんは、「ニキビと聞くと、若年層を想起しがちだが、実は年齢を問わず襲い掛かってくる。そんな時に“お守り”のように寄り添ってきたのが『美顔水』だ」と話す。