シニアは『フレイル』予防が大切! ポイントは「栄養」「運動」「社会参加」 心と体の機能低下に注目 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

シニアは『フレイル』予防が大切! ポイントは「栄養」「運動」「社会参加」 心と体の機能低下に注目

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 高齢化社会において、『フレイル』というキーワードが注目されるようになりました。フレイルとはどのような状態のことなのか、有効な予防法と併せてコープこうべ商品検査センターの担当者に話を聞きました。

――「フレイル」とは、どのような意味でしょうか?

【コープこうべ商品検査センター(以下、商品検査センター)】フレイルとは、医学用語である「FRAILTY(フレイルティ)」の日本語訳で、「病気ではないけれど、年齢とともに筋力や心身の活力が低下し、介護が必要になりやすい」状態を指します。

――いわば「健康」と「要介護」の間の健康状態といえますね。

【商品検査センター】「要介護」まで状態が進むと改善は簡単ではありません。しかし、フレイルであることに早めに気づき、しっかりと対策に取り組めば元の状態に戻れると言われています。そこで今回、兵庫県保健医療部健康増進課と協力し、ご自身の体の状態がフレイルにあたるかをチェックできるアンケートをコープこうべのインターネット会員向けに実施しました。

兵庫県:フレイル予防プログラム普及ポスターより

――フレイル予防に取り組むためにも、どのようなチェック項目だったのか教えてください。

【商品検査センター】質問は大きく分けると、対策の柱である「栄養」「運動」「社会参加」になります。まず栄養について、体重と食事の回数に関する項目です。

(1)直近の6か月間で2キロ以上体重が減りましたか?
(2)1日の食事回数は1~2回のことが多いですか?
(3)半年前に比べて硬いものが食べにくくなりましたか?
(4)お茶や汁物でむせることはありますか?

体重と食事回数の減少は、フレイルのサインとなります。年をとっても必要な栄養量はあまり減らないため、毎日3回の規則正しい食事と毎月の体重確認が健康維持につながります。 

また、噛む筋肉を鍛えるためにも、やわらかいものばかりではなく、少し噛みごたえのあるものをよく噛んで食べることを心がけていただきたいと思います。また、お茶などを飲むときに頻繁にむせるのは、喉の働きが衰えてきているサインです。誤嚥性肺炎を予防するためにも、口や喉の働きが低下しないように鍛えることや、口の中をいつも清潔に潤った状態に保つことを意識していただければと思います。

――しっかり食べられることが、フレイル予防になるのですね。

【商品検査センター】そのためにもしっかり噛める口の機能維持が必要になります。入れ歯が合わない、歯茎が痛い、飲み込んだ後に喉に残っている感じがするときなどは、早めにかかりつけ医に相談することをおすすめします。また、食事の準備が大変な方は、給食事業者の昼食や夕食などを利用することもできるので、活用を考えていただきたいと思います。

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