“三”の重なる桃の節句 国宝・三十三間堂「春桃会」千体観音、”会いたい人”の顔に会える春… | ラジトピ ラジオ関西トピックス

“三”の重なる桃の節句 国宝・三十三間堂「春桃会」千体観音、”会いたい人”の顔に会える春…

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 国宝・三十三間堂(京都市東山区)で3日、恒例の「春桃会(しゅんとうえ)」が開かれた。

三十三間堂・恒例「春桃会」この日は無料開放される<2023年3月3日>
千手観音坐像の脇には京都島津の有職雛・七段飾りが

 “桃の節句” 春桃会は、三十三間堂の名にちなみ、三の重なる三月三日に行われる法会。この日は無料開放され、華道家元・池坊の献華やいけばな展が催される。(※記事中の写真は許可を得て撮影しています)

杉谷義純門主(写真奥)を導師に献華法要 2023年は池坊中央研修学院・西田永教授による献華
三十三間堂の名にちなみ、三月三日の“桃の節句”に禊ぎをする斎日(さいじつ・いみび)として法要が営まれる

 参拝者は、1001体の千体観音像を特設の高壇「東風壇(こちだん)」から遥拝(ようはい・遠くから拝礼すること)した。
 
 また、この日限定で女性専用の「桃のお守り」も授与された。

本堂に特別に設けられた「東風壇」
遠方から訪れる人、またインバウンドの姿も戻りつつある

 三十三間堂の春桃会は、2019(令和元)年まで故・瀬戸内寂聴さん(2021年11月死去)の「青空説法」で知られた。100メートルある本堂正面にせり出した舞台に、多くの人が集まっていた。
 三十三間堂を管轄する妙法院門跡の杉谷義純(ぎじゅん)門主が、寂聴さんの兄弟子という縁で、2004年の新潟県中越地震の義援金募金のために、同年12月に始まったという。

瀬戸内寂聴さんにとって最後となった「青空説法」<2019年3月3日>
茂山千五郎家による堂狂言<2021年3月25日 この年はコロナ禍での緊急事態宣言により、春桃会は延期され「千体仏国宝指定慶讃結願大法要」と兼ねて開催された>

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020(令和2)年は法要と献華のみ行われ、青空説法は開催されなかったが、参拝者は広々とした屋外の広場から舞台を見ることができ、“密”になることがないため、2021(令和3)年からは狂言や筑前琵琶などが奉納された。
 今年(2023年)は、落語家で僧侶の露の団姫(まるこ)さんの法話と落語があり、三十三間堂では、今後も参拝者に楽しんでもらえるスペースとして活用したいとしている。

露の団姫さんによる古典落語「お血脈(けちみゃく)」と法話<2023年3月3日>
この日の京都は春を感じさせる陽射しのもと、最高気温は12度を超えた
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