激辛フードは好きですか? “第4次激辛ブーム”とも呼ばれるいま、コンビニやスーパーを覗けばスナック菓子やカップ麺などバラエティー豊かな激辛商品が並んでいます。
辛味が苦手な人はもちろん、得意な人も知っておいて損は無いのが「辛さを紛らわせる方法」です。辛いものを食べる時に摂取するべきものや刺激への対策について、激辛料理専門家の金成姫(キム・ソンヒ)さんに話を聞きました。
さて、ひとくちに激辛フードといっても鼻にツンツンくる“ワサビ系”や、ビリビリと舌に痺れた感じをもたらす“山椒系”などさまざま。今回筆者が取材したのは、王道の“唐辛子系”です。金さんいわく、唐辛子の辛さを紛らわすのに水を飲むのは「おすすめできない」とのこと。
「唐辛子やハバネロなどに含まれる辛味成分のカプサイシンは脂溶性。水では溶けないのです。刺激を薄めたい一心で水を口に含んだが最後、口中全体に辛味成分が広がり、逆に刺激を感じてしまう結果に。水は唐辛子系には逆効果なのです」(金さん)
では唐辛子系にはどう対処すべきなのでしょうか? 金さん含め、激辛愛好家の間でよく用いられるのが「牛乳」や「ラッシー」「チーズ」などの乳製品だそう。
「乳製品は脂溶性のカプサイシンを溶かし、舌にこびりついた辛味成分を洗い流してくれます。辛さに耐性がある私ですが、『これは気合いが必要だな』というレベルの激辛に挑む場合は、舌と胃を刺激から保護し負担を減らすために、食前にも乳製品をとるようにしていますね」(金さん)
激辛フリークの中にはコーラやコーヒー、レモン、酢などを愛用しているという人も。それについて金さんにコメントを求めたところ、「いろいろ試してみたが、自分に一番合っているのは乳製品。ただ体質は個人差があるため、辛さ対策として何を用いるかは人それぞれでしょうね」との回答が。
中にはアルコール摂取を対策としている人もいるそう。これに関して金さんは「酔うことで“激辛”という過酷な状況から意識を逃避させ、感覚を鈍らせることを目的としているのかも」と、完全肯定はしないものの激辛フードに対峙するうえでの“メンタル面”の影響についても言及しました。