西村教授は食品や料理がどのように構成され、調理をされているのかの過程を考えれば“コク”があるかどうかは食べずとも把握することができると話します。
「コクの語源は中国の“酷”からきているとされており、広辞苑の語義では『濃厚な味』や『深みのある味』などと記述されています。このようにこれまで曖昧だった“コク”は、研究によって明確に定義できるようになったのです」(西村教授)
もし食レポで“コクがある”と言いたい場合にはどうすればよいでしょうか?
「コクにも様々な種類があります。ですので『広がりの強いコクですね』とか『余韻の強いコクですね』というように、“どのようなコクなのか”を説明するとより明確かと思われます」(西村教授)
(取材・文=宮田智也 / 放送作家)