対して日本料理は、その最高峰である「懐石料理」にしても茶の湯からくる“わび・さび”の精神から発展したものであり、宮廷料理として発展したわけではないのです。
また日本料理の定番・寿司や天ぷらなどは、基本的に江戸時代に庶民の間でファストフード的存在として発展してきた料理なのだそう。
イタリア料理は、フィレンツェやローマ・ミラノ・ベネツィアなどで食されてきた“地方料理の総称“。19世紀末になって初めて「イタリア料理」という統一概念が生み出されました。
日本料理・イタリア料理が世界三大料理に該当しなかった具体的な理由を南教授は述べつつも、「現代において世界三大料理の全てが宮廷料理が起源という訳ではない」と補足しています。
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今回は料理について取材しました。他のジャンルの「世界三大○○」も、詳しく調べてみるとおもしろい発見があるかもしれませんね。
※ラジオ関西『Clip』2023年11月28日放送回より
(取材・文=濱田象太朗)