■約2時間30分の尋問
就任から3年が過ぎた斎藤知事。尋問の終盤では、兵庫県庁の風土について「私が想定していた以上に、知事がポロッと言ったことが伝わっていくことがあるんだなと思った。自分の言動はより慎重に、襟を正していく」と述べた。
2021年の兵庫県知事選挙で斎藤知事を推薦した日本維新の会の吉村洋文・共同代表や藤田文武・幹事長は、斎藤知事に対する証人尋問の内容しだいで、兵庫県議会で不信任決議案を提出する可能性を示唆したが、斎藤知事は尋問後の報道陣の取材に「仮定の話には答えられない」と述べるにとどまった。
■尋問終え百条委、「パワハラの事実が浮き彫りに」
斎藤知事への証人尋問を終え、百条委員会が会見を開いた。奥谷謙一委員長は、初尋問で受けた斎藤知事の印象について、「定例会見で述べる内容と変わらず、現時点では説明責任が果たされたとは言えないのではないか」と振り返った。
そして、斎藤知事をめぐる告発文書に記されたパワハラに関するものが、「『パワハラである』と評価するかは今後、委員会で検討することになるが、(前回・8月23日に行われた職員らへの証人尋問も踏まえ)さまざまな事実が浮かび上がった」と述べた。
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百条委は9月5、6日にも開かれ、斎藤知事は6日に再び出頭する。この日は告発文書をめぐる公益通報制度の運用のあり方や、物品受領(告発文書では「おねだり」と表現)疑惑について尋問する。