小宮さんが行事食文化研究家として思うのは、「核家族化し、“おばあちゃんの知恵”に触れる機会がなくなったこと。季節ごとに何を食するのか、旬のものは何かを、それとなく伝授してくれた時代は、実は大人世代への食育だったのかも知れない。親から子へ、子から孫へ…。
今、日本を訪れる海外観光客は大幅に増え、日本で暮らす外国人も多くなった。こうした中、日本に住む人々が、日本の食文化をしっかり語れるようになれば」と願う。

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フジッコ・新村剛広報部長は、「主力商品が豆と昆布という和食の食材を扱うフジッコは、生活習慣病を引き起こす“現代型栄養失調”という、食物繊維やタンパク質、カルシウムが不足している現状をどう打破するかを社会課題として、豆を食べて健康になってほしい」と、プログラムの意義を語った。
フジッコのコア事業本部・豆事業部の計篤志さんは、幼い頃から豆が嫌いだった。「だからこそ、美味しい豆を食べてもらえるためにどうすれば良いか、真剣に考えた。大豆や金時豆、黒豆の消費量は、かつてに比べると減っている。“商品を選択できるような”バリエーションをつけた開発を進めたい。何せ、豆は“畑のお肉”と言われるぐらいだから」と話す。

調理が難しい豆料理。煮る際の水分調整に味付け、薄皮が破れないように見た目も美しくするにはどうすれば良いか。
参加した親子に向けて調理を実演した神戸ポートピアホテル・和食統括料理長の北原省吾さんは、「豆を炊く時は、子どもを抱きかかえてお風呂に入れるように、やさしく扱う気持ちが大切。手を抜くと、子どもは泣いてしまう。豆に対しても、手を抜くと皮が弾けてしまったり、シワが寄ったりする。ひとつひとつの過程を丁寧に」とアドバイスを送る。


ベテラン料理人の北原料理長にとってこのプログラムを通して気づきや学びがあった。「例えば盛り付け。子どもたちの柔軟な発想、感性の鋭さに驚かされる。彩りや盛り付け方。(自身が修行した時とは異なる)新たな考え方やアプローチを知ることができた」と微笑んだ。




