近年における健康志向の高まりから、食塩の量を控えた『減塩商品』や砂糖の量を控えた『低糖商品』が数多く登場しています。しかし、食塩や砂糖を抑えているぶん、保管にあたっては注意も必要なのだとか。
組合員からのさまざまな問い合わせに対応している「コープこうべ商品検査センター」の担当者に詳しく話を聞きました。
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――現在、食塩や砂糖の量を抑えた商品がたくさんありますが、裏返せば、それだけ食塩や砂糖が使われてきたということですよね。揚げものにも、ついつい塩をかけてしまいます。
【担当者】 食塩や砂糖は食味(しょくみ)をよくするために使われるのですが、もうひとつ重要な働きがあります。
――味のほかにですか?
【担当者】 じつは、食塩や砂糖が多く含まれているとカビなどの微生物が繁殖しにくくなるんです。人類は昔から、塩漬けや砂糖漬けにすることで食品を長持ちさせる工夫をしてきた歴史があります。
――確かに、“塩漬けにして保存食にする”というのは昔からいわれていますよね。
【担当者】 塩漬けにすると、食塩がカビや微生物の増殖に必要な水分を奪ってくれるのでカビや微生物が増えにくくなります。
――ということは、減塩商品や低糖商品は、水分を奪う食塩や砂糖が通常の商品に比べて少ないのですね。
【担当者】 はい。減塩商品や低糖商品は、通常の商品に比べて開封後にカビや微生物が増えやすいのです。ですから、減塩商品などは賞味期限が短く設定されていることがあります。
開栓後のしょうゆを例に挙げると、通常であれば使用期間の目安が90日間保存できる密封ボトルであっても、減塩しょうゆだと60日間に短くなっていることがあります。
――通常商品と比較して、塩分・甘さ控えめなどの商品はカビが生えやすくなる。つまり、傷みやすいため賞味期限が短くなっている場合があるということですね。
【担当者】 そもそも、どの商品であっても開封後は早めに使いきっていただくことが大切なのですが、減塩や低糖分の商品は特に意識していただきたいです、通常商品から減塩商品に変えたときなどは、表示をよく読んでご使用いただきたいと思います。
甘さ控えめのジャムをパンに塗る際は清潔なスプーンを使って、ふたを開けたらすぐに閉めて。できる限り早めに冷蔵庫にしまってください。
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