しかし、そうした状況の中でも、駒林神社では「できること」を模索し、季節ごとに新たな行事を生み出しました。例えば夏に行われる「こどもまつり」は、「夏祭りなどがなくなり、子どもたちが遊びに行ける場所が減ってしまった。少しでも楽しめる場を提供したい」という思いからスタート。地域の有志も協力し、少しずつにぎわいを取り戻そうとしています。
また、かつて「左義長祭」でにぎわったこの地も、開発が進み、環境が変化。それでも歴史や伝統を絶やさぬよう、神戸市に残されていた映像を活用し、神社内のデジタルサイネージで公開する取り組みも行われています。

「もともとあったものが失われると、取り戻すのは難しい。でも、だからこそ私たちが発信し続けなければならない」と中山さん。歴史や文化を守り、未来へつなげるための挑戦は、今も続いています。
(取材・文=洲崎春花)
※ラジオ関西『ニュースの景色』2025年3月5日放送回より
【駒林神社 HP】