日本の食文化に欠かせない味噌や醤油などの発酵食品。そうした発酵文化を支えてきた企業のひとつ、株式会社秋田今野商店(秋田県大仙市)の取締役・今野凛さんが私たちの暮らしに深く関わる「微生物」「発酵」の可能性について語りました。
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発酵について今野さんは「菌の力を借りて、もともとなかったものを生み出す工程」と説明します。

例えば日本酒造りでは、米に含まれるデンプンを麹菌が分解し、酵母がそれを取り込むことでアルコールが生成されます。また料理の分野でも、麹菌がタンパク質をアミノ酸に分解することで旨味が引き出されるとのこと。

こうした微生物の可能性は食だけにとどまらないといいます。同社では約20年前から農業分野へも応用し、化学農薬に頼らず微生物の力で土壌環境を整える取り組みを進めているそう。「病気に強い土」を作るために、土中の有害な菌に対抗する成分を生み出す微生物を活用するのだとか。

近年では麹菌の副産物を肥料として再利用するなど、「持続可能な農業」も目指しているとか。とはいえ、有用な新種の菌の発見は容易ではないと今野さん。「砂漠から1粒のダイヤを見つけるぐらいの果てしない作業です。10年ぐらいかけてやっと一つ見つかるかどうか」と述べ、インタビューを締めくくりました。

※ラジオ関西『ハートフルサポーター』2026年4月5日放送回より





