【速報】旧優生保護法・兵庫訴訟、原告敗訴 全国6件目判決 違憲判断も”20年の除斥期間”の壁破れず 神戸地裁 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

【速報】旧優生保護法・兵庫訴訟、原告敗訴 全国6件目判決 違憲判断も”20年の除斥期間”の壁破れず 神戸地裁

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 旧優生保護法(1948~1996年)のもとで不妊手術を強いられたのは違憲だとして、兵庫県内の聴覚障害者の夫婦2組と脳性まひのある神戸市の女性の計5人が国に計5500万円の損害賠償を求めた訴訟で神戸地裁は3日、原告の訴えをいずれも棄却した。原告らは控訴する見込み。

神戸地裁へ入廷する原告ら<2021年8月3日午後0時47分 神戸地裁正門>
神戸地裁へ入廷する原告ら<2021年8月3日午後0時47分 神戸地裁正門>

 全国9地裁・支部で起こされた同種訴訟で判決は6件目。旧法の違憲性や、提訴までに損害賠償請求権が消滅する20年の「除斥期間」が経過したかどうかが争点。3日の神戸地裁判決も違憲性は認めるものの、提訴された2018~2019年の時点では、20年の除斥期間が経過していたと判断した。これまで違憲判断は仙台、大阪、札幌、神戸の4地裁判決で出たことになるが、国に賠償を命じた判決はない。

神戸地裁
神戸地裁

 訴状などによると、原告の夫婦のうち1組は明石市に住む夫(89)と妻(88)。妻は1960年ごろ、妊娠判明後に中絶手術と不妊手術を受けさせられた。もう1組の県内の80代夫婦は1968年ごろに夫(昨年11月病死)が不妊手術を強いられた。また神戸市の女性(65)は12歳だった1968年、理由を告げられないまま不妊手術を受けさせられた。

「不当判決」神戸地裁前で原告弁護団ら<2021年8月3日 午後2時15分>
「不当判決」神戸地裁前で原告弁護団ら<2021年8月3日 午後2時15分>

 原告側は、子どもを産み育てるかどうかの自己決定権を奪われ、国が救済に向けた立法措置を怠ったなどと主張。国側はいずれも賠償請求権が消滅する、手術から20年の除斥期間が過ぎたとして請求棄却を求めていた。強制不妊手術を巡っては2019年、被害者に一時金320万円を一律支給する救済法が施行された。

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【旧優生保護法】 
1948年に議員立法で制定。知的障害や精神疾患、遺伝性疾患などを理由にした不妊手術は、国の統計だけで少なくとも約2万5000人に行われ、うち約1万6500人が強制とされる。国は推進のために麻酔や身体拘束に加え、だまして手術することも認めた。1996年に差別に当たる条文を削除し、母体保護法に改称。国家賠償請求訴訟では仙台、大阪、札幌の各地裁が判決で「旧法は違憲」と判断したが、手術からの時間の経過を理由に請求を棄却した。2019年施行の議員立法による被害者への一時金支給制度は、請求が1000件ほどにとどまり、想定の10分の1以下。背景に、差別の恐れや支援の不足が指摘されている。

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