臨時国会が4日召集された。衆参両院本会議の首相指名選挙で、菅義偉氏の後任として岸田文雄・自民党総裁が第100代内閣総理大臣に選出され、自民党・公明党連立の岸田内閣が正式に発足した。
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■岸田首相は9月29日、自民党総裁選を終え、「特技は人の話を聞くこと」と述べた。
この発言について、神戸市中央区の40代女性は「国民に寄り添った、国民の声に積極的に耳を傾けるリーダーに」と期待する。一方、兵庫県尼崎市の30代自営業の男性は「周りの意見を聞き過ぎると、身動きが取れなくなる。収拾がつかないのでは」と心配の声も上がる。
■岸田首相はさらに国内情勢について「国難が続く。コロナ対策に必死の覚悟で努力を続けていかなければならない。今日から全力で走り始める」とも述べた。
大阪市北区の60代男性は「やっぱり経済とコロナ。アクセルとブレーキ、優先すべきはコロナ対策か経済対策か、菅さんの時は説明が足りなかったと思うし、何も伝わってこなかった。バランスをどう取るか、じっくり見極めたい」と厳しい。
岸田首相は、コロナ担当（経済再生担当）、ワクチン担当、厚生労働の各大臣について、新入閣の布陣を敷いた。
■戦後2番目に長い4年7か月を務めた外務大臣経験、生かされるか？
京都府宇治市の30代男性は、岸田首相がかつて、安倍政権で長く外務大臣を務めたことに触れ、「外交は得意だと思う。中国、韓国を相手にどう渡りあうのか興味深い。確か圧力をかけつつ、対話で解決するスタンスを取っていたはず。また強い日米同盟を維持できるのか期待したい」と希望した。
■「3A」（安倍晋三元首相、麻生太郎氏、甘利明幹事長）の影がちらつくとの声も
兵庫県姫路市の50代男性は「総裁選前に河野さん、高市さん、野田さんはいい話をいっぱいしていたが、岸田さんの方針が一番良いと思っていた。ただ、良いことばかりで、本当に実現可能なのかとも思った」と冷静にみる。
また新閣僚について「新入閣を多用し、新しい風を起こそうとするポーズだったら、すぐに国民は見抜いてしまう（新内閣の全閣僚20人中、初入閣は13人）岸さんや茂木さんも入閣、麻生さんは副総裁。結局は安倍さんや麻生さんの描いた絵が消えてないのかなと思う。まさに『3A』そろって、傀儡（かいらい）政権にならなければいいが、甘利さんの”政治とカネの問題”も、野党からかなり突き上げられそうな気がする」とみる。
甘利・自民党幹事長は経済再生担当相だった2016年、口利きを求める建設業者から自身と秘書が受け取った計600万円のうち300万円を政治資金収支報告書に記載していなかったことが発覚。閣僚を辞任したが、野党は説明責任を果たしていないと反発している。
