兵庫県南西部の相生市や赤穂市、岡山県南東部の瀬戸内市や備前市は、カキ(牡蠣)の名産地としても知られている。
そのうちの1つ、日本のエーゲ海と呼ばれる牛窓や、日本朝日百選に選ばれている「迫門の曙」などが有名なまち、瀬戸内市では、邑久町の「邑久かき(虫明かき)」に注目だ。
邑久のカキはほとんどが地場採苗の種を使い養殖されたもの。漁場の環境から「古瀬」と呼ばれる2年物、3年物の大きく育ったカキの生産量が多く、カキ本来の味を楽しめると評判だ。山本さんは今季のカキについて、「20数年ぶりの生育の良さで、生産開始の(昨年)11月頃から、年明けのカキのような身の入りだった」とにこやかに語る。
邑久町漁業協同組合の直営店・黒井売店(岡山ブルーライン「道の駅」黒井山グリーンパーク漁協直売所)には、牡蠣養殖の歴史やMSC認証の取り組み内容などのパネル展示、邑久かきの養殖方法や衛生管理体制を紹介する映像が常時放映されている。さらに、生産後のカキ殻がどのように再利用され循環しているのかをジオラマで展示し、漁協の活動の様子も知ることができる。
一方、同店では、殻付きカキをはじめ、MSC認証マークの付いたむき身、カキ加工品の冷凍蒸し牡蠣「珠せいろ」、冷凍カキの天ぷら、佃煮などが並んでいる。カキだけでなく、今シーズンより新設された「岡山海苔」コーナーでは、昨年末から「岡山のり」と「カキ」を使った「岡山海鮮茶漬け」も登場している。
黒井売店は、カキのシーズンのみオープンし、今年は3月27日までの営業予定。営業時間は、午前9時30分から午後2時まで(火・水は休み)。
◆邑久町漁業協同組合 公式HP
※ラジオ関⻄ 2022年1⽉21⽇「現地中継」より