マスク生活の中で、今年の夏も気をつけたいのが熱中症だ。コロナ対策の規制が緩和され、野外イベントなどの多数開催が見込まれるため、とくに注意が必要になる。熱中症患者は、本格的な真夏よりも、体が暑さに慣れていない今の時期に多く発生する傾向にあり、神戸市では、インパクトを持たせたポスターも活用して熱中症への注意を呼びかける。
同市では、昨年夏に529人が熱中症で救急搬送された。それ以前には 700人以上の年もあり、2018年には970人以上…年により変動はあるが、いずれも高い水準で推移している。
◆8月よりも7月に多い熱中症!
熱中症患者は、例年、梅雨入り前の5月頃から発生し、梅雨明けの7月下旬から8月上旬に多くみられる。 8月の猛暑日以上に、暑さに慣れていない7月にとくに多いというデータがある。
熱中症になりやすい場面の内訳は、10代は屋外での運動中、20代から50代は屋外での仕事作業中。65歳以上の高齢者では、その半数以上が自宅で熱中症になっているという。
高齢者、乳幼児、肥満の人、体調の悪い人は熱中症になりやすいと言われる。高齢者は体内の水分量が減って暑さへの感度が悪くなっている傾向にあり、のどの渇きも感じにくく、熱中症リスクが高いと言われる。
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同市では、7月中旬から市内各所にポスターを掲示し、熱中症対策を呼びかける。用意した12種類のキャッチコピーは、すべて地元出身のクリエーター・松吉亨さんによるもので、強烈な印象を与える内容だ。
ポスターは縦長で、デザインはいたってシンプル。濃い黄色の背景に、赤系の一色のみで文字と画像を描いている。上部にキャッチコピーと解説・注意喚起、下部に、キャッチコピーに応じた画像を配置。画像はグラフィカルに、あるいはネガフィルム風にレタッチされており、シンプルなぶんいっそう強いインパクトを与える。
全12種類のうち、4点をここで紹介しよう。