【和歌山ラーメン】老舗店の卓上に“寿司”、なぜ? →「小腹満たしや口直しに食べる人も」と観光協会 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

【和歌山ラーメン】老舗店の卓上に“寿司”、なぜ? →「小腹満たしや口直しに食べる人も」と観光協会

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 老若男女から愛されるグルメといえば、ラーメン。二郎系や家系、背脂チャッチャ系など最近ではさまざまなジャンルが出現し、独自の進化を続けています。多岐にわたるラーメンの中でも筆者が注目したのは「ご当地ラーメン」。地域によって異なる麺やスープ・具材などを楽しめるのが魅力です。北海道の味噌や九州のとんこつが有名ですが、全国にはエリアを代表するご当地ラーメンが多数存在し、今回取材したのは和歌山県の「和歌山ラーメン」。

 いわゆる“中華そば”的なたたずまいで見た目のインパクトはありませんが、その「食べ方」はインパクト大。なんと寿司とともに食するというのです。チェーンの回転寿司屋ならいざ知らず、ガチの専門店のラーメンに寿司……はたして合うのでしょうか? 和歌山ラーメンについて「和歌山市観光協会」(所在地:和歌山市)に詳しく教えてもらいました。

和歌山県が誇るグルメ・和歌山ラーメン

 寿司といっても“握り”ではなく、和歌山名物の“早寿司(はやずし)”が定番。酢じめのサバなどを押し寿司にしたもので、爽やかな酸味の中に旨味をしっかりと感じられます。

早寿司。サバなどの魚を酢でしめて押し寿司にしたもの

「ラーメンに合わせる定番メニューといえばライスやチャーハンですが、和歌山ラーメンにおける寿司の存在は、必ずしも『セットで』という意味ではありません。そもそも寿司はメニュー表に書かれておらず、テーブルやカウンターにあらかじめ置かれているのです。お客はそれを自由に取って好きなタイミングで食べます」(和歌山市観光協会)

 ちなみに寿司のほかにゆで卵も置いてあることが多いそう。勘定は自己申告制で「中華(ラーメン)と卵1個、寿司3つ」というように伝えます。寿司とラーメンの組み合わせが「いつ頃で、どの店が発祥か」という事は不明とのこと。ですが「古くから和歌山市内やその周辺エリアでラーメン屋を営んでいるところには、必ずといっていいほど寿司を置いていると思う」と観光協会は言います。

テーブルに置かれた寿司と卵

 ひとくちに和歌山ラーメンといっても、あっさりしつつもキリリとした風味の“醤油系”、豚骨ベースでまろやかな“豚骨醤油系”、この2系統に当てはまらない“新勢力”の3つに分類されます。「ラーメン×寿司」という組み合わせは系統に関係なく、老舗店なら高確率で継承しているスタイルなのだとか。

「スープと寿司を交互に口に運ぶ『一緒食べ派』、ラーメンを食べたあと酢飯でお口をさっぱりさせたい『食後派』など、人によって楽しみ方はそれぞれ。着丼を待つあいだの小腹満たしや、物足りないときの追加にもおすすめ。お土産にテイクアウトしたりする方もいらっしゃるそうです」(和歌山市観光協会)

醤油系・和歌山ラーメン

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