2025年の大阪・関西万博の開催に合わせて兵庫県で展開される「ひょうごフィールドパビリオン」の一環として、かまぼこ発祥の地・神戸でかまぼこやちくわ作りを体験できるプログラムが実施されます。
兵庫県は、南が瀬戸内海、北が日本海に面しているため、豊富な海の幸に恵まれています。その地の利を生かした食文化(水産練製品)は、両海域沿いに拡大されてきました。2021年の農林水産省の調査によると、かまぼこの生産量は兵庫県が全国1位を誇ります。
かまぼこの起源は諸説ありますが、その歴史は西暦201年までさかのぼります。神功皇后が旅の途中、神戸市の生田神社境内北側にある「生田の杜」で、すりつぶした魚肉を矛の先に付けて焼いて食べたのがはじまりという説があります。現在では、兵庫県蒲鉾組合連合会により、かまぼこ発祥の地とされる生田神社で感謝祭が毎年開催されています。
今回のプログラムの舞台は、神戸市東灘区のカネテツデリカフーズ「てっちゃん工房」。てっちゃん工房で作られるかまぼこやちくわの主原料は、スケソウダラのすり身。しっかりした歯ごたえと風味の良さが特長だそう。マネージャーの桂義明さんによると、かまぼこは蒸しているのでやわらかな食感、ちくわは蒸さずに焼くため、風味の良い香ばしい味わいが楽しめるとのこと。
今回のプログラムでは、かまぼこやちくわを手作りすることができます。まずは、かまぼこ作り。講師と共に土台を作り、10分間で好みの形に仕上げます。30分蒸してから、表面にこんがり焼き目を付ければ完成です。
次は、ちくわ作り。講師の説明に沿って、手順どおりに作ります。魚のすり身を棒に巻き、15分間回転させながら焼いたら完成です。桂さんによると、ちくわ作りは初めての人には難しい部分もあるのだそう。「その分、上手くできた時の喜びはひとしおです。自身が作った作品は、何よりもおいしいと感じられるはず」と話します。
また、ちくわを焼き上げるまでの待ち時間は、オリジナルのてっちゃんグッズや名物の揚たて天ぷらを購入することができます。