「秋霜烈日」検事長定年延長問題、そこまでしてなぜ?検事の本音は… | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「秋霜烈日」検事長定年延長問題、そこまでしてなぜ?検事の本音は…

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「秋霜烈日」。

 草木にとって冷たい秋の霜と夏に照りつける太陽は厳しい。これが転じ、権威や刑罰などが、厳しく威力のあることをたとえていう。 日本では検察官のバッジのデザインに採用されている。

「秋霜烈日」
「秋霜烈日」冷たい秋の霜と夏に照りつける太陽は厳しい

 検察は「悪質な事件を自ら掘り起こして公訴提起し、そこに罪があるのかどうか捜査を尽くす」こうした重責を担っている。

 現場の検事。ふだんはクールに振る舞うが内に秘めた熱い思いで「悪と向き合う」ために日々職務に専念……と言いたいところだが、新型コロナウイルスの感染拡大は司法の場にも多大な影響を与え、ほとんどの公判期日は取り消しに。公判検事はテレワーク、特捜部など捜査検事も独自捜査が滞らないよう粛々と進めているのが実情だ。

 国会で審議中の検察官の定年を63歳から65歳に引き上げる検察庁法改正案。
「安倍首相はモリ(森友学園事件)・カケ(加計学園疑惑)・サクラ(桜を見る会問題)」 にみる、自らの疑惑を検察に追及されたくないという気持ちがあるのではないか」という野党は11日、政府・与党に対し「火事場泥棒」などと一斉に批判した。

 インターネットで多くの著名人が「#検察庁法改正案に抗議します」のハッシュタグをつけ、すでに1000万件近いツイート。 政権にとって都合のいい人物が検察組織を動かす、との危惧が膨らんだ。しかもこのコロナ禍で「不要不急」の審議なのかとの思いが加速させた。

 黒川弘務・東京高検検事長(63)の半年間の定年延長は1月31日の閣議で決まった。65歳が定年の検事総長を除き、一般の検察官の定年は63歳。2月8日に63歳となる黒川氏は、検事総長に昇格しない限り誕生日に定年退官することになる。しかし政府はその直前、過去に例のない定年延長に踏み切った。

「官邸の守護神」と野党などから揶揄される黒川氏。1983年、検事任官。薬害エイズ事件やリクルート事件にも携わる。1997年からは東京地検に在籍、特捜部にも籍を置く。その後1998年に法務省に。

 ちなみに1980年代~90年代、東(東京)の検事はリクルート事件、西(関西)の検事はイトマン事件にそれぞれ大量投入されステップアップしている。

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