1995.1.17 神戸に生まれて「これからも思い伝え、羽ばたく…」中村翼さん | ラジトピ ラジオ関西トピックス

1995.1.17 神戸に生まれて「これからも思い伝え、羽ばたく…」中村翼さん

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 「“あの日”が近づき、強く思うのは、30年より31年、35年より36年…いわゆる節目と呼ばれる年の次の年、震災とどう向き合うかなんですよ」。

 中村翼さん(30)は1995年1月17日・午後6時21分、神戸の病院で生まれた。

中村翼さん 「あの日」1995年1月17日に生まれた

 6432人の命が失われた日に『生』を受けた翼さん。阪神・淡路大震災の発生日は、中村翼という人間が誕生した日。

震災当日、神戸ポートアイランドから神戸市長田区方面を撮影〈1995年1月17日〉※画像提供・神戸市

 当時両親が住んでいたのは神戸市兵庫区。マンション10階で就寝中だった。1週間後に出産を控えた母親の上に、父親が覆いかぶさった。

2024年12月、震災30年を前に出版された絵本『ぼくのたんじょうび』中村翼さん誕生のストーリーを子どもたちが描いている 強い揺れに飛び起き、とっさに母親に覆いかぶさり守る父親 ※画像提供・アトリエ太陽の子
必死の思いでマンションの10階から避難する翼さんの両親 振り返れば「痛さと不安」しかなかったという

 その様子が昨年(2024年)末、1冊の絵本になった。タイトルは『ぼくのたんじょうび』。画家・中嶋洋子さんが神戸市東灘区で主宰する絵画教室「アトリエ太陽の子」に通う園児・児童・生徒219人が制作した。

 阪神・淡路大震災の記憶を100年先に残すため立ち上げた一大プロジェクトは、クラウドファンディングで多くの人からサポートを受けて実現した。

絵本『ぼくのたんじょうび』100年先に残すプロジェクトとして出来上がった
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