食事のおいしさを感じるときに味以上に重要といわれるのが、「香り・におい」です。組合員からのさまざまな問い合わせに対応している「コープこうべ商品検査センター」には、においに関する相談も数多く寄せられています。今回は、そのなかでも“におい移り”について担当者に詳しく話を聞きました。
――今回のテーマは“におい移り”ですが、どのような商品で相談が寄せられていますか?
【担当者】 最初に紹介するのは、ペットボトルの水です。
――いまや、ペットボトルの水は数多くの種類が売られている大変身近なものですが、そもそも、水はにおいがしないはずではないですか?
【担当者】 水は本来、無味無臭です。ただ、「ペットボトルの水がなんだか変なにおいがする……」という相談をいただくことがあります。
――それは、腐っているということなのでしょうか?
【担当者】 未開封であれば、ペットボトルの水は基本的に腐ることはありません。ですので、未開封の水なのににおいがするというのは、別の要因が考えられます。
――原因は何なのでしょうか?
【担当者】 原因は、周囲の環境からにおいが移ってしまったためだと考えられます。
――水ににおいが移るのですか?
【担当者】 においの成分によっては、ペットボトルを通過してしまうことがあるんです。保存するときなどに、近くににおいの強いもの、たとえば、芳香剤や洗剤、防虫剤などがある場合には注意が必要です。また、フルーツやタバコなどからもにおい移りするといわれています。
特に、ミネラルウォーターなどの水は無味無臭ですので、においが移ってしまうとその変化を感じやすくなる。そのため、「水がにおう」という話になるんです。
――せっかくの水がおいしくなくなるのは嫌ですよね。保管する場所には注意しないといけませんね。
【担当者】 たとえ未開封であっても、ペットボトルのキャップやボトルそのものからにおいを吸着してしまいますので、ご注意ください。
――ほかにも、においが移るものはあるのでしょうか?
【担当者】 じつは、身近なものにもたくさんあります。たとえば、お米にも注意が必要です。





