岡山県北部にある湯郷・奥津・湯原の温泉地「美作三湯」では、旅館やホテルを舞台に県内外のアーティストが作品を制作・展示する回遊型アートイベント「美作三湯芸術温度2025」が開催されています。
このたび、お笑いコンビ「チキチキジョニー」（岩見真利さん、石原祐美子さん）と、ドラァグクイーンのサマンサ・アナンサさんが現地を訪れ、同イベントで感動や発見といった「温度」を感じつつ、まちの名所も満喫しました。第3回は、真庭市にある湯原温泉を巡ります。
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湯原ダムの下流に位置し、旭川沿いに広がる人気の温泉地・湯原温泉。川底から湧き出る温泉でできた天然の大露天風呂「砂湯」が有名な湯どころでは、宿泊施設など12か所で、「美作三湯芸術温度2025」のアートが展開されています。
湯原でチキチキジョニーとサマンサさんが最初に訪れたのは、複合施設の一角にある「湯原ふれあいセンター」。真っ先に目に入ったのは、水をフィルムで包み込んで天井から吊るすアートです。
湯原温泉の温泉水を使い、太陽の光や時間帯によって見え方が違ってくるという胡桃澤千晶さんの作品。「森の中に水玉が浮いているみたい」（岩見さん）、「美味しそう」（石原さん）と、チキチキジョニーの2人の感想は対照的でした。
一方、ガラス窓に設置され、植物をマスキングテープで覆っているものを並べた、押し花のようなイメージのアートは、藤原裕策さんの作品。こちらも光の加減で見え方が変わり、その様を、3人は興味深く鑑賞していました。
同センターでアートを展示する胡桃澤さんと藤原さんは、ご夫婦。サマンサさんは「光を意識されている素敵なご夫婦」とコメントすれば、岩見さんは「『落ちてくる水と、それを求める植物』を表現しているよう」と、作品を通じてパートナーの絆を感じた様子でした。独身の3人はうらやましい思いにもかられていたようです。
ちなみに、湯原ふれあいセンターの横には、「はんざきセンター」という、特別天然記念物のオオサンショウウオの飼育や、資料展示を行う施設があります。地域の人々はオオサンショウウオを『はんざき』と呼び、マスコット的存在としていますが、このあと「はんざき」がモチーフとなった作品が登場します。
次に3人がやってきたのは、「湯原国際観光ホテル 菊之湯」。旭川と山の緑を全室から望めて、ペット同伴可能な部屋もある、名所「砂湯」のお膝元では、玄関に「えっ、何？」と驚くようなアートが待ち構えています。
それは、高本敦基さんの作品。3万個の洗濯ばさみで描かれた、ド派手でユニークなものです。
また、ロビーの奥には、写真家の三橋直人さんが長期滞在して蒜山の様々な姿をとらえた写真も展示。「どの写真も蒜山の魅力を感じる」というのは、岡山県出身の石原さん。
