11月12日に神戸地裁で開かれた第9回口頭弁論では、産婦人科専門医として原告5人とは別の障害者らに旧優生保護法に基づく同意による不妊手術をした経験がある男性医師(87・東京都)が原告側の証人として出廷した。体験などを話し、違法性を訴えた。
男性医師は1950~60年代に同意のある不妊手術を複数回携わった。平均すると1か月に1~2回のペースだった多くは、親が「自分がいなくなった後の子どもの将来を案じて」手術を要請してきたという。医師は手術の決断には旧優生保護法が影響したと断言した。 障害者団体との交流会で 強制不妊手術など障害者が「子どもを産めない」ことを正当化し、障害者から「産む」権利だけでなく、「生まれる」権利まで奪おうとしていたことを実感して、改めて優生保護法に疑問を抱くようになった」と振り返った。神戸地裁では次回期日、2021年3月に結審する見込み。
旧優生保護法訴訟 大阪地裁、違憲認めるも棄却「立ち上がる障害者打ちのめす」兵庫の原告ら怒り
2020/12/01