また、マスクや消毒についても、「親や通っている事業所の支援者と練習して、マスクや消毒をすることが少しずつできるようになった人もいます。世間では当たり前にできることが、“できない人もいる”のを理解してほしいです」と続けた。
一方で、視覚障害がある方の場合、“知っておいてほしい”、“押さえておいてほしい”ポイントについては、「周りが見えないので、マスク付けなくてもよくなったら教えてほしいですね」と濱田さん。「駅のホームとか、線路の近い所を歩いている人もいるそうなので、落ちそうになったら声をかけてほしいですね」と語る。
◆ポスターや動画、ワークショップなどで啓発
兵庫県内各所でも、知的障がいを持っている方への理解を深めてもらおうと、様々な啓発活動が行われている。神戸市営地下鉄や神戸市営バスでは、見守りをお願いするポスターを掲示しているほか、山陽電車でも今後展開される予定。兵庫県手をつなぐ育成会でも、感覚が過敏になっている状況などを疑似体験できるワークショップを行っている。
さらに、兵庫県では、コロナ禍においても知的障がいのある方が工夫をしながら、前向きに活き活きと活動している姿を動画にして、「ひょうごチャンネル」で公開中。神戸三宮センター街の大型ビジョン、イオンモールの神戸南・神戸北店でのサイネージでも、ショートバージョンが5月1日から放映されている。「見かけたら、知的障がいの人に必要な『理解』『手助け』『協力』とは何かを感じ取って欲しい」と、井上さんは語った。
なお、この動画の中では、濱田さんも進行役として出演。「VTRで、カレーが名物の喫茶店が出てきたんですが、僕も食べれるのかなって思っていたら、スタジオに用意されていなかったんですよ!(笑)」とユーモアを交えてコメント。スタジオの笑いを誘った。
◆「食感が本物!」みかんジャム
【濱田祐太郎のひょうごユニバーサル通信】番組後半では、障がいを持っている方が作った授産品を紹介。この日ピックアップしたのは、「みかんジャム」だ。作っているのは、赤穂市加里屋のNPO法人ワーキングnetにしはりま「ラ・ファランドール」。
【放送音声】