怪奇!YesどんぐりRPGがM-1グランプリに挑む理由 「ギャグ芸人のほうが面白いことを証明したい」

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 ブレイク寸前のユニットトリオがいる。ピン芸人のサツマカワRPG・Yes!アキト・どんぐりたけしからなる「怪奇!YesどんぐりRPG」だ。2018年、『M-1グランプリ』に初出場し、それぞれのギャグを取り入れたネタを予選で披露。そのインパクトは大きく、すぐにお笑いファンや業界関係者に広がり、年を追うごとにその熱は上昇。今、ライブやテレビのネタ番組で3人の姿を見る機会は格段に増えている。現在(掲載日時点)で準々決勝まで駒を進めている『M-1グランプリ』への思いやトリオとしての目標を聞くと、まさに“怪奇”な答えが返ってきた。

怪奇!YesどんぐりRPG(左からYes!アキト・どんぐりたけし・サツマカワRPG)

◆M-1に挑む理由「ギャグ芸人のほうが面白い」ことを証明したい

——皆さんがトリオを組むことになった理由を教えてください。

【サツマカワRPG】元々、ひとつの巨大な一発ギャグだったんです。山梨の一発ギャグ(サツマカワRPG)・北海道の一発ギャグ(Yes!アキト)・茨城の一発ギャグ(どんぐりたけし)に散り散りになりまして、各々成長し、大人になってから再び出会ったというのが、ほんとのほんとの理由です。

【どんぐりたけし】ほんとの理由(笑)。

【サツマカワRPG】嘘の理由は、『M-1グランプリ』に出たくて。ピン芸人だと出られないので、ユニットで出ようということですね。

——なぜピン芸人なのに、『M-1グランプリ』に出たかったのですか?

【サツマカワRPG】いやぁ、M-1はね……。

【どんぐりたけし】芸人にとって「ひとつの目指す道」というか。

【サツマカワRPG】出るのと出ないのでは、絶対に出たほうが良いなと思って。

【どんぐりたけし】“腕試し”じゃないですけど。

【Yes!アキト】漫才師より、ギャグ芸人のほうが面白いっていうことを見せつける。

【どんぐりたけし】尖ってる~! かっちょえ~!!

【サツマカワRPG】(ギャグ芸人のほうが面白いと)証明するためには、やっぱり『M-1グランプリ』が手っ取り早いですからね。

サツマカワRPG

——初めて「怪奇!YesどんぐりRPG」として『M-1グランプリ2018』に出たとき、お笑いファンにすごい衝撃が走りましたよね。ただ、ネタのスタイルに対して「漫才じゃない」と言われることもあったと思います。それに対し、なにか思うことはありますか?

【サツマカワRPG】いやでも、漫才……のはず、なんですけどね。

【Yes!アキト】マジレスになっちゃうんですけど、僕、中田ダイマル・ラケット(※)さんっていう漫才師が好きなんですよ。当時「拳闘漫才」っていうのをやっていたんですけど、これって、二人がボクサーパンツ履いてグローブして、ボクシングの格好をして漫才をするってものなんです。これを何十年も前にやっていた中田ダイマル・ラケットさんは、第一線の漫才師として有名な方たちなんで、僕らがやっていることも漫才だと思います!

(※1934年にデビューした、「爆笑王」の異名を持つ兄弟コンビ)

【サツマカワRPG】確かに。A=B、B=C、ゆえに……

【Yes!アキト&サツマカワRPG】A=C!!!

【サツマカワRPG】三段論法です。

【どんぐりたけし】難しいな……。

——今年の『M-1』は、1回戦(8月3日)で3位に入ってましたね。YouTubeには「前に比べて漫才になっている」という趣旨のコメントがいくつかありました。

【サツマカワRPG】観てもらえば分かると思うんですけど、客席にお尻向けているだけなんですよ。どこが漫才なんすか、っていう……いや、嘘。漫才です。

【どんぐりたけし】(視聴者が)バグっちゃってますかね。

【Yes!アキト】でも、そう言ってくれるってことは“ずっと追ってくれている人がいる”という意味だと思うんですよね。『M-1』ファンの心のどっかに引っかかっているのかな、と思ってうれしかったですね。でも僕ら的に、「めちゃくちゃ漫才してるか」っていうと、そんな……。

【サツマカワRPG】意識としてはないですね(笑)。

Yes!アキト

◆想定を超える活躍

——サツマカワさんが声をかけてトリオを組んだそうですが、なぜこの二人を誘ったのですか?

【サツマカワRPG】元々ライブで一緒になることが多くて、アキトに僕の単独ライブ(2017年7月29日「うれたいですか?はい/いいえ」)のゲストに出てもらったことがあるんですよ。正直、その日のイチウケがアキトで。

【どんぐりたけし】サツマカワさんの単独なのに(笑)。

【Yes!アキト】それまではほんとに、底辺というか……自分でお金を払って出るようなライブにしか出てなかったんですけど、それがきっかけでライブに声をかけてもらうようになりましたね。

【サツマカワRPG】ヤバいくらいウケてたんですよ。

【どんぐりたけし】すごかったっすね、マジで!

【サツマカワRPG】そういう(アキトやどんぐりがウケている)現場を何回も見て、おもしろい人たちだなと思うようになったんですよね。それで『M-1』出たいなと思ったとき、身近にいたギャグ芸人2人を誘ったって感じですね。

——サツマカワさんに誘われたとき、お2人も乗り気だったんですか?

【どんぐりたけし】ぜひぜひって感じでしたね。TEAMサツマカワ(サツマカワRPGとTEAM近藤が2015~2017年に組んでいたユニット)のときから『M-1』をにぎわせまくっていたし、そのサツマカワさんが誘ってくれて『M-1』に出るってことは「こりゃ盛り上がるぞ」と思って。うれしかったっすね。

【Yes!アキト】僕は正直、考えなしに(笑)。「誘われたし出るか」くらいの感じでしたけど、結果(話に)乗ってめちゃくちゃ良かったと思いますね。どんぐりたけしは、芸人人生においてこんなに自己紹介(※)する予定ではなかった(笑)。

(※「怪奇!YesどんぐりRPG」のネタには、どんぐりたけしが首や手を動かしながら自己紹介をする流れがある)

どんぐりたけし

【サツマカワRPG】(トリオ活動は2018年の)『M-1』一発の予定だったんですけど、直後に『前略、西東さん』(中京テレビ)から「出てくれ」ってお声がかかって。他でも声をかけてもらうようになって、結果的にいっぱい自己紹介をやることになりました(笑)。

【Yes!アキト】それで、首を痛めたんですよ(笑)。

【どんぐりたけし】首をね~、痛めるんですよ。年に3~4回ほど、動けなくなるほど痛めるんです(笑)。

【Yes!アキト】トリオを組んだことで、けっこう変化はありましたね。組んだ当時、僕はフリーだったんで、テレビのお仕事が入るような状態じゃなかったんです。でも組んだおかげでそういう機会に恵まれるようになったんで。結果、すごく良い変化をもたらしたと思います。

——組んだ当初は、ここまで活躍の場が広がるとは予想してなかったんですね。

【サツマカワRPG】そうですね。『M-1』の注目度ってめちゃめちゃ高いっすね。『R-1グランプリ』や『キングオブコント』に比べて、非にならないくらい『M-1』ブランドってめっちゃでかいと思います。そこに参加できているのが、すごく楽しいです。

(取材・文=堀越愛)

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