兵庫県・明石市のご当地グルメといえば「明石焼」。ふわふわプルプルの焼きたてをだし汁につけて食べることが特徴で、地元では「玉子焼」とも呼ばれています。
誕生のきっかけや市内で広まった理由などについて、一般社団法人明石観光協会の担当者に話を聞きました。
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明石焼の材料は小麦粉、“じん粉”と呼ばれる小麦でんぷん、鶏卵、出汁。これらを混ぜ合わせて作った生地を、タコを加えて丸く焼き上げます。柔らかな食感に仕上がるのは、熱伝導が良い銅鍋を使用するから。生地のふんわり感を引き出し絶妙な焼き加減を生み出します。

明石焼が誕生したきっかけは、江戸時代末期から大正にかけて地元の重要な産業の一つとして生産されていた「明石玉」が関係していました。卵の白身を接着剤に硝石などを固めて作られた模造サンゴのことで、かんざしなどの装飾品に使われており当時は大人気の品だったそう。諸説ありますが、この明石玉の生産過程で大量に残った卵黄と小麦粉、さらに明石でたくさん捕れるタコを入れて作られたものが明石焼のはじまりだと言われているそうです。
大正から昭和初期まで、明石では祭りや縁日などの屋台にて「1個単位で販売される食べ物である」と伝わっており、その後、今日のような常設の専門店が登場していったそう。現在、市内には約70軒の取扱店舗があり、特に明石駅周辺に集中しています。

明石焼の名の由来について、担当者は次のように話します。




