深いコクを感じさせる赤味噌と、ほんのり甘く上品な白味噌。対照的な個性を生み出しているのは、単なる材料の違いではなく、裏側で起きている“化学反応”です。
今回のカギを握るのは、料理の香ばしさの正体でもある「メイラード反応」。なぜ、同じ大豆でも、一方は白く、一方は赤くなるのか。食卓のサイエンス、その“ミソ”を、コープこうべ商品検査センターに聞きました。
――ひと言で「味噌」といっても、さまざまな種類がありますね。
【担当者】 味噌は、日本の伝統的発酵食品です。主原料は大豆ですが、発酵に使われる麹の種類によって、米味噌や麦味噌、豆味噌などがあります。また、色の違いによって「赤味噌」「白味噌」ともいわれます。
――関西では特に、白味噌文化とも言われたりしますよね。
【担当者】 お正月にお雑煮を食べた人は多いかと思いますが、関西のお雑煮に使われるのは白味噌が主流。しかし、地域によって使われる味噌は違いますので、とてもおもしろいですよね。
――白味噌と赤味噌の違いは何なのでしょうか?
【担当者】 じつは、白味噌も赤味噌も基本的な原料は同じなんです。もちろん、さまざまな工程の違いがあるのですが、おもに赤味噌は大豆を蒸し、白味噌は大豆を煮るという点が異なります。
色の違いという意味では、そもそも、味噌に色がつくのは「メイラード反応」と呼ばれる現象によるもの。この反応の起こりやすさによって、色の違いが生まれるのです。
――メイラード反応?
【担当者】 アミノ酸が糖と反応して褐色になる現象を「メイラード反応」といい、お肉を焼いた際に焼き色がつく、ご飯のおこげのほか、チョコレートやコーヒーなどもこのメイラード反応が関係しています。
――まさに、化学反応で色が変わるということですね。
【担当者】 熟成期間が長くメイラード反応が起こりやすい赤味噌に比べて、白味噌は大豆を煮たあとの工程でメイラード反応が起こりづらくしています。ほかにも、原料大豆の皮を取りのぞいたり、脱皮したものを用いたりして、色が付きづらくしている白味噌もあります。





