1980年代の歌謡界を代表する歌姫として並び称される松田聖子さんと中森明菜さん。彼女たちの実力と個性についてシンガーソングライター・音楽評論家の中将タカノリと、シンガーソングライター・TikTokerの橋本菜津美が紹介します。
【中将タカノリ(以下「中将」)】 1980年代はアイドルの黄金時代ですが、中でもずば抜けた人気を誇ったのが、松田聖子さんと中森明菜さんです。デビューから約40年を経た今も人気があり、「歌姫」と並び称されるお二人ですが、年齢は聖子さんが1962年3月10日生まれで60歳、明菜さんが1965年7月13日で56歳と4学年差。デビュー年も聖子さんが1980年、明菜さんが1982年と少し離れています。
【橋本菜津美(以下「橋本」)】 そうなんですね! 勝手に同い年で同期のようなイメージを抱いてしまってました……。
【中将】 当時はデビューが1年違うだけでも大きな違いですからね。キャリアの長いお二人だけに、後からついたイメージもいろいろ多いと思いますが、デビューに至る経緯から比較していきましょう。
~聖子・明菜 デビューへの道のり~
【中将】 1978年、聖子さんはあこがれていた郷ひろみさんが全国大会のゲスト審査員をするという話を聞いて、CBS・ソニーと『セブンティーン』(集英社)が主催する『ミス・セブンティーンコンテスト』に応募します。結果、九州地区大会でみごと優勝。父親の反対で全国大会は辞退するも関係者に説得され、サンミュージックに所属が決まります。
【橋本】 けっこう動機が不純ですね(笑)。でも聖子ちゃんってそんな時から郷さんのことが好きだったんですね……。
【中将】 後の交際や破局会見を考えると、確かにいろいろ因縁深いお二人ですね……。ともあれそんな経緯で聖子さんは1980年4月1日にCBS・ソニーから「裸足の季節」でレコードデビューします。
【橋本】 かわいい曲ですよね! 母がファンなのでよく聴いてます!