CRKラジオ関西

  • radiko.jp いますぐラジオ関西を聴く

震災報道の記録 『被災放送局が伝えたもの』

このホームページにある全ての文書と画像等の著作権はAM神戸((株)ラジオ関西)にあります。
私的な利用以外の全ての使用・転載は理由の如何を問わず、個別の承諾が必要となります。

目 次

《1》は じ め に
《2》震災報道の検証
《3》震災直後の放送と取材活動の抄録
《4》その後の取材と震災報道の記録
《5》『あの日の私……』 社員の行動メモ
《6》各種関連資料
 (1) 震災時のAM神戸聴取状況調査
 (2) リスナー情報の分類
 (3) 震災ドキュメント
《7》写真資料
 (1) 震災直後の旧社屋の様子
 (2) 仮設社屋の様子

  • 《4》その後の取材と震災報道の記録 ②

    震災情報ステーション 放送記録

    2月17日から現在
    月~金 12時10分~同28分

    3月1日(水) 神戸弁護士会
    ゆう法律事務所 小林 広夫さん 法律相談
    3月2日(木) シルバーハラスメント110番三枝記者
    ひなまつりイベント
    3月3日(金) これからの長田を考える会レポート丸山記者
    3月6日(月) 長田区の震災復興都市計画案について山本記者
    3月7日(火) 再開発待った!
    新長田一番街商店街計画変更求め今日から署名運動丸山記者
    3月8日(水) 震災後のメンタルケア県立女性センター 清原桂子さん
    NGO第3回連絡会会場から中継吉田記者
    3月9日(木) 長田、御管地区アンケート調査三枝記者
    法律相談(神戸弁護士会 伊東香保さん)
    3月10日(金) 新長田駅舎復活!
    ハーバーランド・モザイク 今日から営業耕笑園レポーター
    3月13日(月) 中央区 二宮市場レポート耕笑園レポーター
    3月15日(水) 高砂球場~ センバツ出場の神港学園の練習試合レポート
    法律相談(山樹功一弁護士)耕笑園レポーター
    3月16日(木) 兵庫県都市計画地方審議会ひらかれる山本記者
    都計審について三枝記者
    3月22日(水) 長田区の協同病院レポート三枝記者
    法律相談(浦井勲弁護士)
    3月23日(木) 臨時FM局FMフェニックスレポート丸山記者
    3月24日(金) 神戸市内の小学校きょう卒業式三枝記者
    3月27日(月) 解体、ガレキの撤去について丸山記者
    3月28日(火) 被災者労働者ユニオンについて三枝記者
    3月29日(水) 長田のまつり 長田マダン開催へ三枝記者
    法律相談(藤原正廣弁護士)
    3月30日(木) FMフェニックス あす閉局へ吉田記者
    4月10日(月) 西区春台の仮設住宅遠藤記者
    4月11日(火) 御旅筋センター市場今日オープン!耕笑園レポーター
    4月13日(木) 避難所レポート(学校と避難所の関係について)遠藤記者
    4月17日(月) 震災から3ヶ月 地震で被災したペットの状況
    ペットライン大山さん
    4月20日(木) 神戸わんぱくまつり開催について北澤さん
    4月21日(金) 神戸復興を考える市民の会
    『そして神戸』代表上野泰昭さん
    4月24日(月) 雇用保険給付について小西書記長
    4月25日(火) 尼崎で自治体が仮設住宅を交換仲介竹田記者
    4月27日(木) 震災100日で貝原知事会見遠藤記者
    4月28日(金) 『We Love Kobe 元気復興ウィーク』
    事務局 中村のりおさんに聞く
    5月1日(月) 震災をうけてのメーデーレポート遠藤記者
    5月2日(火) 子供の日行事『がんばれ子供たち応援隊』について
    兵庫県子ども劇場おやこ劇場協議会半川綾子さん
    5月5日(金) 芦屋のテニスコートにロッジ風の仮設寮誕生遠藤記者
    5月8日(月) テント生活レポート 田中謙吾さんに聞く三上記者
    5月9日(火) 神戸市の仮設賃貸工場レポート遠藤記者
    5月11日(木) イベント『よみがえらせよう神戸洋服』について
    神戸洋服 匠の会 連絡事務局長斉藤照一さん
    5月12日(金) 演歌界の5人の歌手がチャリティCD『心の糸』発売
    5月15日(月) 鹿の子台仮設住宅見学バスツアー竹田記者
    5月16日(火) NGO震災活動記録室実吉 威さん
    5月17日(水) 震災に対する県議会の動き浜田記者
    5月18日(木) 神戸5月まつり(5/20・21)について事務局長 荘英生さん
    5月19日(金) 県復興相談センター
    5月22日(月) 仮設の人々への生活支援冊子ができた
    サンケイリビング 編集長上野弘子さん
    5月23日(火) フェックス計画 県民フォーラム(西宮)について遠藤記者
    5月24日(水) 神戸ファッション産業復興合同見本市竹田記者
    5月25日(木) 菅原市場仮設店舗今日オープン田守記者
    5月26日(金) 兵庫県復興相談センター
    5月29日(月) 消防庁の地震防災シンポジウムについて浜田記者
    5月30日(火) 東京で復興イベント
    有馬浴衣レディ、ミスカーネーション、フィーン淡路の3人に聞く
    5月31日(水) 北淡町に高感度地震計設置浜田記者
    6月1日(木) 全神戸テント村会議開かれる遠藤記者
    6月2日(金) 『震災相談』
    6月5日(月) 兵庫高校に3年生戻る遠藤記者
    6月6日(火) 震災と選挙浜田記者
    6月7日(水) 阪神高速開通はいつ?遠藤記者
    6月8日(木) 神戸JCによる『神戸元気復興祭』について尾崎淳治さん
    6月9日(金) 『震災相談』
    6月12日(月) 阪急全線復旧遠藤記者
    6月13日(火) 兵庫県が防災マップを作成 県砂防課上野さん
    6月14日(水) 被災ペットの里親さがし ~まだ 200匹~松田早苗さん
    6月15日(木) 『震災150日目』子供たちの心は神戸市児童相談所 川島芳雄さん
    6月16日(金) 『震災相談』
    6月19日(月) 阪神淡路復興住民会議『東京行進団』。上野さん
    6月20日(火) 『神戸のコンサート事情』前田記者
    6月21日(水) 盲導犬
    6月22日(木) 文化財
    6月23日(金) 『震災相談』
    6月26日(月) 阪神全線復旧遠藤記者
    6月27日(火) 『神戸港の現状について』。前田記者
    6月28日(水) 震災関連予算(県)について竹田記者
    6月29日(木) 震災検証シンポジウム『公共建造物はなぜこわれたか』田守記者
    6月30日(金) 『震災相談』
    7月3日(月) 阪神高速倒壊現場から青空を見る集いレポート
    7月4日(火) 神戸市復興計画まとまる前田記者
    7月5日(水) 東京行進団 今どこ?上野さん
    7月6日(木) 震災で家族はどう影響をうけたか甲南大教授 野々山久世氏
    7月7日(金) 『震災相談』
    7月10日(月) がれきでモニュメント作り
    7月11日(火) 東京行進団 最終報告
    7月12日(水) 定住外国人復興支援センター遠藤記者
    7月13日(木) 仮設住宅の診療所は今田中記者
    7月14日(金) 『震災相談』
    7月17日(月) 震災から半年(6ヶ月)観光イベント『夏こうべで』。中村さん
    7月18日(火) 被災児童の里親問題家庭養護促進協会 橋本明さん
    7月19日(水) 震災後、初めての進水式(三菱神戸造船)遠藤記者
    7月20日(木) 明日 六甲ケーブル 営業再開田中記者
    7月21日(金) 『震災相談』
    7月24日(月) 震災シンポ告知三枝記者
    7月25日(火) 県警特別出向500人の発隊式田中記者
    7月26日(水) そば粉で作ったスタミナパン 震災そばン 登場遠藤記者
    7月27日(木) 『震災相談』。三上記者
    7月31日(月) ポートライナー 全通遠藤記者
    以上

    遊児・笑児のよみがえれ神戸 ゲスト一覧

    4月15日~現在
    毎週土曜日 12時00分~12時59分

    4月15日 スポーツキャスター西沢章
    今年の兵庫リレーカーニバル、震災校のガンバリは?
    4月22日 北野、山本地区を守り育てる会浅木隆子
    異人館基金について
    4月29日 朝比奈千足
    WE LOVE 神戸元気復興ウィーク、旧居留地スプリングコンサートから生中継
    5月6日 林久仁恵・李相泰
    震災後の長田マダンについて
    5月13日 谷川浩司
    王将を守った神戸の棋士
    5月20日 神戸市立鷹取中学校樽本先生と生徒2人
    長野の中学と震災交流
    5月27日 森本利雄
    新開地劇場でKOBE HEARTを復活
    6月3日 山内聖司
    ポートアイランド仮設診療所の医師に現況をうかがう
    6月10日 ヴィッセル神戸永島昭浩
    ヴィッセル神戸をJリーグに、清水から神戸に帰って来た。
    6月17日 日銀神戸支店長遠藤勝裕
    震災時、日銀はどうした。『何かを支店会』について
    6月24日 彫刻家新谷ゆう紀
    神戸在住の彫刻家の震災体験
    7月1日 早大学生白石礼
    今年入学した早大を休学し、神戸でボランティアをする。
    7月8日 盲目の声楽家時田直也
    逆境を乗り越えてコンサート活動を再開
    7月15日 県理容環境組合山崎雅美
    震災後の理容組合がやったこと。今後の取り組み。
    7月22日 アイオワ大医師木村健
    アメリカで見た阪神大震災とアメリカの救命医療

  • 《5》『あの日の私……』 社員の行動メモ

    《5》『あの日の私……』 社員の行動メモ

    1月17日(火)

    05時46分
    (制作・織田)
    須磨寺の自宅で被災。激しい横揺れで目覚める。重機で家を破壊される感じに、思わず『死ぬ』と呟いた時、揺れが止まった。近所で泣き叫ぶ声を聞きながら、外に出たが、ドアは壊れ外壁もひどい。家の中の電話が鳴っていたが、家具などが倒れていて、そこまで行けない。しかしAMKは無事だと思った。
    (制作・井上)
    但馬ブレイクカバーのため、出社の準備をして、ストーブの横でオンエアーを聞きながらお茶を飲んでいた。突然の揺れ。神棚が落ちた。家中の火の元を消す。
    (制作・今崎)
    寝込みを襲った大きな揺れ。闇のなかガラスの割れる音がやたら耳につく。家族の名を呼び合いながら、揺れの真っ最中に外へ。真っ暗な中、素足でガラスの上を走ったのに、かすり傷程度ですんだのが不思議だ。不気味な静寂のあと、地響きと共に強い余震が襲う。闇のなか、目前の大きな建物が揺れる恐怖は言い表せない。カーラジオを聞こうと、キーを取りに家に戻るが、倒れた家具で入れず、鉄の格子をはずして窓から入る。
    (制作・丸山)
    5時半にいつものように出社。谷五郎モーニングの準備のため、報道デスクで共同通信からのファックス原稿の整理をしている時ドーンときた。これは大きいと、机の下にもぐり込んだ。そこに背後の書架が倒れてきた。後は、放送を再開するに必死だった。11時過ぎまで、副調でオンエアーに就く。
    (制作・森下)
    尼崎の自宅で被災。しばし放心状態。ようやく30分後、オンエアーチェック。AMKの災害報道を聞いて安心すると同時に、早く出社しなければと、とりあえず会社に電話を掛けるがつながらない。
    (制作・田中)
    4時半に出社。お早うラジオ朝一番の生放送中だった。地震直後タレントやスタッフと共に、一時社外に避難した。
    (報道・田中)
    起床して新聞を読んでいた。地震発生後すぐにAMK報道に電話するが、いくら掛けても通じなかった。
    (報道・中川)
    家の中は惨憺たる有り様。暗闇の中、AMKを聞きながら夫婦で肩を寄合っていた。電話通ぜず。
    (報道・浜田)
    布団の中で“お早う朝一番”を聞いていた。激しい揺れに布団を飛び出し、妻と一階に避難。NHKTVを点ける。大阪震度4、京都震度5が流れる。神戸の震度は出ないので、震源地は京都と判断。遅勤だったが、ともかく出社しようと思う。
    (アナ・吉田)
    自宅2階で、そろそろ起きようかなと思っていた時に、大きく揺れを感じた。西区だったため、被害は少なく、最初は東海地方で地震があったのではと思った。すぐにラジオをつける。
    (アナ・国広)
    激しい揺れで目がさめた。暫くは事態の判断がつかなかった。家族の安否、自宅周辺の被災状況を確認した。
    (アナ・岩崎)
    布団から飛び起き、周囲の状況を確認したあと、オンエアーを聴くが停波。揺れの大きさに、出社すべきと判断。直ぐ車に乗りこみ局に向かう。
    (アナ・三上)
    7時半の出社にそなえて、新聞を読んでいた。突然ゴッーという音。大爆発か飛行機の墜落かと思った途端に停電、大きく揺れだした。家族の安否を確認しながら、浜手の方を見ると、火柱が数本暗闇のなかに見えた。ようやく電話機を探し出し、副調にかける。丸山Dがそのまま放送に出ろと言うが、電話回線がスタジオにつながらない。3度目の試みでようやく、マンションから見える火災の様子をレポートできた。
    (アナ・牛尾)
    東京出張中。6時前に、垂水区の自宅からかかった妻の電話で、地震のことを知る。
    (アナ・林 )
    大阪・福島区の自宅で轟音に目が覚めた。揺れが収まってから、会社に何度も電話するが、全くつながらなかった。
    (技術・谷山)
    激しい揺れで起こされた。懐中電灯を探しAM神戸に合わすが、無音。キャリアも出ていない。NHKに合わす。只今地震があったもよう、のコメントが入る。子供部屋にゆき無事を確認。その時電話が鳴った。制作の丸山Dから『会社がえらいこっちゃ!電波が出ているかどうか分からん。すぐ出てきてくれ』車で飛びだした。
    (編成・原田)
    東灘区岡本の自宅マンションで被災。巨大な攪拌機に放り込まれたような衝撃。家中メチャメチャで足の踏み場もない。やっとカーテンを開けると、南の方で火柱が2、3本上がるのが見えた。
    (編成・竹田)
    東灘区の自宅で寝ていた。ジェットコースターに乗っているように揺れた。コンタクトレンズが見つからず、家族に手を引かれて公園に逃げた。下着の上に布団を巻いたかっこうだった。
    (営業・武内)
    ものすごい揺れに起こされて、家内の安全を確認後、外に出た。6時過ぎに室内に戻るが、物が散乱しラジオも見当たらない。両親宅や営業局長宅に電話するが不通。
    (営業・畠 )
    姫路の自宅で寝ていた。地震で目覚めたが、家の中は大したこともないので、再び眠った。これほどの地震とは夢にも思わなかった。7時すぎにNHKTVを見て、本当に驚いた。
    (姫路・戸田)
    ドーンという大音響と同時に、激しい揺れで飛び起きた。飛行機が近くに墜落したかと思った瞬間、下からうねり上げる揺れ。枕元のラジオを点けるがAMKは無音。懐中電灯を探し出したものの、しばし放心。
    (姫路・富士田)
    須磨区千守町の自宅2階で寝ていた。家のなかの物全てが吹っ飛ぶ。一階が菱形になっていた。母親が負傷。AMKを点けたが無音状態。家から抜け出すのに10分かかった。
    (営推・田下)
    午前2時から起きてダイニングで本を読んでいた。机にしがみついたまま、2階の家族の名を呼んだ。懐中電灯を捜そうと、ガスへの警戒も忘れ、ライターに火をつけた。ラジオの電池も切れていて、AMKをモニター出来たのは、6時を過ぎてからだった。妻と自分の両親宅に電話。この時まだ電話は通じた。
    (総務・村上)
    須磨区須磨寺町の自宅で寝ていた。地震の後、『わわわー』と自分でも信じられない声をだして、長い間震えていた。家の外が騒がしくなり、恐る恐る外に出て今度は足がすくんだ。隣の家、馴じみのすぐ側の商店街が倒壊して、違う町にいるようだった。
    (総務・山本)
    誰かが『地震だ!タンスが倒れる』と言った様な気がして、とっさに体を横にし、布団を被った。その直後にタンスにのしかかられた。重くてびくともしない。だんだん重みを増してくる。『このまま火が回って死ぬのでは』と、パニックになった。必死に『早く助けて』と叫んだ。今思うと滑稽で恥ずかしいが、『はだしのゲン』の中のゲンの家族が生きながら焼かれてゆく場面が、頭に浮かんだ。
    (報道・三枝)
    西区の自宅。一階の食器棚が倒れ、食器こわれる。停電。携帯ラジオで放送中断を知る。緊急呼び出しで、車で社に向かう。
    (技術・谷山)
    6時10分過ぎに会社に着く。廊下の瓦礫の山を目にして愕然とする。ガス臭い。泊まり明けの正垣次長から、副調モニターが止まっている事を聞き、1スタへ。モニターアンプラックがレコードプレーヤーの上に倒れ食い込んでいたが、NEVEとモニターアンプの電源は入ったまま。幸運である。ラックのマルチケーブルも天井を壊したものの、切れていなかった。停電のため全てがリセットされていたNEVE卓のモニターを再セットし、元に戻す。丸山Dが電話が放送に繋がらないと言って騒いでいた。ハイブリッドを再セットする。
    正垣次長の話から、1スタ→STL→送信所は健在のようだ。送信所は地震直後は停電したらしいが、今は商用で運用中。自家発燃料は満タン、送信所は暫く大丈夫。本社側も自家発電が回っている。
    早朝ワイドの連中と出社してきた記者が、ラジオカーとポップカーで被災地に散っている。400Mは摩耶だけが生きていた。電源が供給され、摩耶本社間の専用線がつながっているため助かっている。鉢伏の400M受信機は死んでいるが、ラインノイズが確認されるので、ラインは生きているようだ。中継班から連絡が入りだした。400Mの受信ポイントが、摩耶1カ所では範囲が狭くなる。本社屋上の400M受信機を下ろすことにした。アルバイトの永野を連れて、余震が続くなか、12階まで駆け上がった。階段は壁が崩れメチャクチャ。いつまた崩れるかも知れない恐怖を押し退けて、屋上へ。400Mの送受信機共おろした。それを車庫の屋根に設置し、本社受けとした。同時に、正垣次長が、連絡用の150Mもオンエアーに使えるよう、スピーカー端子をラインに接続した。
    (姫路・戸田)
    ラジオの『AM神戸の社員の方は情報を会社に入れて下さい』の呼びかけに応えようと、電話するが一切通じない。
    (東京・森 )
    千葉県市川市の自宅に、大阪府茨木市在住の妹から地震発生の連絡がきた。TVをつけて情報入手を図る。すでに神戸への電話は遮断されていた。6時半ごろ、清水東京支社長に電話を入れる。
    (大阪・勘角)
    家がつぶれる、と思った。6時過ぎ、まず本社に電話。社屋の状況、放送の状況を確認。つづいて支社員の安否確認をと電話をかけるが、いづれもつながらなかった。
    (報道・三枝)
    社に向かう途中の西区の道路は、格別の被害なし。復帰した放送の“ただごとでない異常な”雰囲気にとまどいながらも急ぐ。

    06時30分
    (制作・織田)
    近くのアパートの住民が埋もれているとの報に駆けつけ、夢中で掘り出す。会社から二度目の電話がはいり、今度はなんとか受話器を取る。古い家並みのひどい壊れ具合に愕然とする。
    (制作・井上)
    JR桃谷駅から報道に一報。遠藤記者が『這ってでも出てきてくれ』地下鉄・新幹線・環状線全面ストップの報を、副調の丸山Dに連絡。
    (制作・今崎)
    カーラジオでようやく得た情報で、兵庫県南部に大地震。震源地は淡路島北部だと言っている。明石海峡をはさみ、我が家とは目と鼻の先だ。家族が無事、家も立っていることに感謝する。まだ出てこない家が気にかかり、一軒一軒ドアを叩いて安否を確認する。
    (制作・橋本)
    『西宮市内で陸橋が落ちている』『新幹線の橋脚が落ちている』などの情報を社に入れるため公衆電話に並んだが、電話がつながらない。
    (制作・岩井)
    高槻の自宅で寝ていて、不覚にも地震では目が覚めなかった。6時30分にタイマーセットしていたラジオが地震情報を流しているのに驚き、会社や実家に電話するが通じず。
    (制作・田中)
    中継機材を持たせて、端山・山本チームを気象台に向かわせた後三枝・永野とともに、被災地の中継に出る。以後終日。
    (制作・田守)
    下宿を出て、徒歩で会社に向かう。
    (制作・牧野)
    『社員の方、地震情報を社に連絡下さい』との放送での呼び掛けに応じ、副調に電話をかける。
    (報道・浜田)
    京阪守口市駅で『京阪はもちろん他の交通機関も止まっている模様と』知らされ、副調に電話。
    (アナ・三浦)
    車で家を出る。途中大渋滞。こども病院に車を置いて走る。山電沿いに出ると、木造家屋は軒並み倒壊。恐怖に震える。
    (アナ・吉田)
    6時10分頃、丸山Dから電話『すぐ出てきて欲しい』といわれた。西神に居るため、実感がない。簡単に状況を伝えた後、ともかく周りの様子を見るため外に出る。地下西神中央駅まで自転車にのって走る。動いていないことを社に電話するが、通じず。
    (アナ・国広)
    家の周辺の様子を、電話でオンエアー。その後、直ちに車で会社へ向かう。
    (アナ・林 )
    ともかく外にでて街を歩く。公衆電話がようやくオンエアーにつながった。梅田に向けて歩きだす。
    (アナ・石井)
    パジャマのまま避難。避難していた春日野小学校で、見ず知らずの人に貰った毛布にくるまって、明るくなるのを待っていた。
    (編成・原田)
    何度か会社に電話をいれたがつながらない。AM神戸をモニターする。明るくなるにつれて、一変した景色が迫ってくる。マンション前の旧谷崎邸の庭にあった灯籠が飛んで、道路上の車の上に乗っているのを見、大変なことが起こったと思う。
    (東京・清水)
    森君の『神戸は地震で大変なようです』との電話で起こされる。NHKTVの、神戸支局内を映した画像に慄然とする。本社、神戸の自宅に電話するが、不通。しばらくして、森田常務より上京取消の電話が入る。支社に出る以外にないと判断し、家を出る
    (報道・三枝)
    社の手前2キロで車を放棄。徒歩で社へ。離宮前の木造民家が軒並み倒壊。生き埋めになった人の低い声が聞こえる。社にかけ込み、スタジオで途中の様子を急ぎ報告。すぐにラジオカーで出発する。

    07時00分
    (制作・織田)
    家から広い通りに出るのに一苦労。途中惨状をレポートしようとしたが、電話が通ぜず。黙々と社に向かって歩いた。
    (制作・今崎)
    一度外から家に戻る。社へ電話するが通じず。親、親戚にかけるが、どこもつながらない。ラジオから徐々に事の重大さが伝わってくる。こころに焦りがうまれる。
    (制作・田守)
    漸く出社。社内の瓦礫の山に驚く。ともかく、廊下を歩き安くするため、瓦礫を片づける。
    (制作・牧野)
    指示を受けるため会社に電話。遠藤Dに『何とかして出てきてくれ』と言われた。
    (制作・今林)
    ラグビー日本選手権大会実況中継および、ジャイアンツ激励パーティ出席のため、東京出張中。滞在中のホテルに、RFの内藤アナから電話あり。その時初めて、大地震の発生を知る。直ぐに神戸の家人に電話するが、全く通じず。気持ちを切替え、品川区の実家に滞在中の牛尾アナと連絡。いつでも帰神できる用意をして、銀座の東京支社で出会うことにする。
    (報道・浜田)
    ようやく動きだした京阪電車で京橋へ。JRのストップを確認し社電。再び乗った淀屋橋へ向かう京阪電車の中で、AM神戸の放送を聞き、長田区の火災など、被害の大きさを知る。
    (アナ・三浦)
    子供病院に車を乗り捨て社にたどり着く。社屋の屋上なら被害状况が良く分かるはずと思い、『誰か屋上に上がれ』と怒鳴る。しかし階段もエレベーターも使えなくなっていることを知らされる。
    (アナ・吉田)
    子供達に『今日は学校は絶対に休みになるし、もしあっても行かなくてもいい』『AM神戸の放送を聴いていたら、私が無事会社に着いたことがわかるので、二人でしっかり留守番してて』と言い残して、家を出る。ともかくタクシーに乗ろうと駅に向かう
    (アナ・三上)
    明るくなってきたので、車で出社。途中、倒壊家屋の多い会下山辺りや、火災の起きている長田区を走り、そのままスタジオに飛び込んで、見たままをレポートする。
    (アナ・佐藤)
    丸山Dから自宅に電話。『住んでいる元町三宮界隈の様子を見て来てレポートの電話を入れて欲しい』と言われ、街に出る。
    (姫路・戸田)
    息子の友達から『長田のトポスがぺしゃんこだ』と聞き、車で家を出る。鈴蘭台地区はほとんど被害はないが、長田区にはいって驚く。長田の実家は壊滅状態。しかし両親は無事だった。それを確認して、徒歩で本社に向かう。   
    (営推・田下)
    空が明るくなり外に出てみて、周囲の風景に愕然とした。会社に電話したがつながらない。ガス漏れの臭いが充満し、水道は破裂して水が吹き出していた。隣人に声を掛け、倒壊した家の家族を自宅に招き、結果的にその後1週間、一緒に共同生活をした。
    (報道・三枝)
    長田区日吉町の倒壊家屋の中を歩きながら“SOS”のレスキューレポートを繰り返す。以後、ラジオカーで、被災現場を巡りながらの現場レポートを繰り返す。

    07時30分
    (報道・浜田)
    淀屋橋から徒歩で大阪駅に向かい、御堂筋の被害状況を社電。偶然、南に向かって歩いていた林アナに出会う。
    (アナ・林 )
    梅田はそれほどの被害ではなかったが、もう一度電話レポートをいれる。その後難波に向かって歩いてゆく途中、報道の浜田記者にばったり出会う。神戸に入る方法を二人で考えるが、どの方法もダメ。行けるところまでタクシーで行くことにする。
    (姫路・富士田)
    本社に何度も電話するが通じず。リクエストの着信専用電話がやっとつながり、遠藤Dに家の状況を伝えるが、無事なら出てきて欲しいと言われる。

    08時00分
    (アナ・矢野)
    丸山Dから家に電話。姫路の様子のレポート頼まれる。その時の声が明るすぎて、あとで顰蹙をかう。それくらい、姫路では地震の実感が希薄だった。
    (アナ・三浦)
    国広、三上アナと同乗して本社出発、県警本部に向かう。
    (アナ・国広)
    三浦、三上アナと同乗して、神戸市対策本部に到着。
    (アナ・三上)
    三浦、国広アナと同乗して、県庁へ。しかし県庁にはだれもいない。そのまま三宮・元町の中を歩いて取材。被害状況を電話レポートしようと思うが、公衆電話は大半が壊れていた。
    (報道・山崎)
    8時に徒歩で会社に向けて家を出る。
    (東京・清水)
    支社に出社。本社からのモニターラインが生きていて、オンエアーが維持されているのに、一安心する。本社との連絡は、ついに昼までつかなかった。
    (営推・畠 )
    神戸の状況が想像出来ず、武内部長宅と平井次長宅に電話。大変な被害状況が初めて実感できる。交通が途絶したままで、姫路から動くことができなかった。自宅待機。

    08時30分
    (アナ・矢野)
    山陽電車とJRの英賀保駅に行くが、どちらも止まっていた。
    (アナ・石井)
    避難していた春日野小で聴いたAM神戸の放送に触発され、何か仕事をしなければと街にでる。あてもなく歩いていたとき、葺合消防署前で、中継チームの端山・山本(邦)
    の車に出会う。
    (姫路・富士田)
    一瞬電気が戻った直後に、向かいの家から出火。119通報するが、『行けません』との返事。近所の人と消火につとめ、玄関を焼いただけで消し止める。車で長田に向かった隣人が、すぐ引き返してきて、『2号線、長田一面、火の海や』。

    09時00分
    (制作・織田)
    安否情報の担当アナのキープ、報道制作部員の安否確認など、後方支援の仕事を続ける。
    (制作・井上)
    尼崎市園田の森下Dの家に電話。出社方法を相談するが、名案なし。車で自宅を出発。8時間かけて武庫川までがやっと。出社をあきらめ引き返し、帰宅したのは、夜の9時。
    (制作・今崎)
    ともかく会社に行こうと車ででる。普段なら5分の2号線までが30分。脇道にそれるが大渋滞で動けなくなり、車をほり捨て家に戻る。バイクを調達し、社へ向けて夢中で走る。周囲の状況は目を覆うばかり。道中の光景で覚悟はしていたものの、やっとたどり着いた本社ビルの痛々しい姿に新たなショックを受ける。
    (報道・田中)
    家の周り、阪急甲陽園駅などを見て回る。交通途絶、電話不通。
    (アナ・吉田)
    西神中央駅のタクシー乗り場で、神戸商科大学へ向かう教授と長田へ向かう男性と相乗りでタクシーに乗り込み、会社に向かうが渋滞がひどく、離宮公園あたりでタクシーを降り、歩く。
    (アナ・国広)
    神戸市災害対策本部から、本部発表の被害状況を、電話でレポートする。
    (アナ・佐藤)
    家を出てJR元町まで歩く。職員が『私たちも様子がさっぱり分りません。電車は止まっています。ラジオだけが情報源です』といわれる。元町駅から会社に電話。いろいろな番号を試して漸くつながる。塚野取締役が電話を取ってくれたので、『どうすればいいですか』と指示を仰ぐと『関電で停電と復旧見通しを聞いてくれ』と言われ、徒歩で三宮の関西電力に向かう。
    (編成・原田)
    車で家をでる。六甲あたりの火災で行くてを阻まれ、山手幹線から青谷方面に回る。コンビニの前に長蛇の列。みんなの静かな表情が、印象深い。
    (営推・畠 )
    倉本君から出社出来ない旨の電話が入る。その後、営業関係者に電話を掛けようとしたが、結局姫路神戸の間の電話は、終日つながらなかった。
    (姫路・戸田)
    街は空襲をうけた直後の写真のよう。JR山陽線の南沿いを本社に向かって歩く。全壊した家の前で、毛布にくるまって立ち尽くす人に、話をきこうとしたが、出来なかった。9時半本社着。丸山Dの指示でスタジオに。

    10時00分
    (報道・浜田)
    林アナとタクシーで一路西を目指すが、尼崎にはいると、車は完全にストップ。阪神県民局に前進基地を置くことにして、二人で歩いて県民局に。県民局から本社へは電話はつながらない。東京支社につながったので、阪神間の被害状況を東京経由で本社に送ろうとしたが、ほとんどそれらの情報は届かず、放送を聞きながら歯ぎしりする。
    (アナ・吉田)
    タクシーを降りて離宮道を歩きながら、あまりの酷さに、これは大変なことになったと、身がすくむ。なんとか社にたどり着き、すぐにスタジオに入って見てきたことをレポートする。
    (アナ・三上)
    生田消防署、生田警察署、市役所などを巡って取材を続けるが、公衆電話が潰れていて、レポートの手だてがない。なんとかしなければと、気持ちが焦る。
    (アナ・林 )
    浜田記者と阪神県民局を基地にして、夜の7時ころまで取材を続けるが、本社とは全く連絡とれず。わずかに東京支社経由で2回情報が放送されたのみ。オンエアーに阪神間の情報が出ていない現状に歯がゆい思い。大阪福島の自宅まで歩いて帰る。
    (アナ・佐藤)
    関電では対策本部が置かれたばかりで、被害はまったく掴んでいなかった。ラジオで呼びかけたいことはと尋ねると、『落ちている電線には触らないで下さい』『ドライヤーなど発熱する電気器具は、何かの理由でスイッチが入り火事になる恐れがあるので、電源を抜くように』と頼まれる。とりあえずこの情報を本社に送ろうとしたが、公衆電話は停電でカードが使えない。そういうこともあろうかと、家を出るとき10円玉を持ってきたが、普通の公衆電話もかからない。幾つ回ってもだめだった。放送を聞いていると、三枝さんのラジオカーが元町辺りで中継をしていた。三宮の方へ来るらしい。関電の情報はラジオカーから報告しようと思い、フラワーロードを三宮の方へ歩いた。非常に寒かった。とりあえず車に乗り込んで暖をとろうという気持ちもあった。
    (アナ・石井)
    東灘警察に到着。そこで様子を取材に来ていた夕方ワイドのキャスター・露の団六さんに出会った。私はパジャマの上にコートを羽織り、ブーツを履いているという、人には見せたくない姿だった。
    (営推・武内)
    北野町の家から原付バイクで出社。途中ビルが倒れていて何度も道を変える。事務所のある新聞会館は立入禁止。三宮近辺の代理店スポンサーの被災状況を見て回る。さんちか、そごう、大丸、ダイエー、どこも酷い。代理店に人はいなかった。

    11時00分
    (制作・森下)
    何度も会社に電話をするがまるでだめ。出社を決意し、尼崎市園田の家を車で出掛けるが、幹線道路にでることも出来ず、引き返す。
    (制作・岩井)
    京阪電車が動いていると知り、高槻市の自宅を出る。バスを乗り継ぎ枚方駅から淀屋橋に着く。そのまま十数年前に勤務していた大阪支社に出社。地下の守衛室で鍵を受取り上る。だれも来ていなかった。この日収録し放送する事になっていた特番が放送出来ない旨、代理店等に連絡。そののち、支社にかかってきた電話の応対をして、一人で6時まで支社にとどまる。
    (制作・牧野)
    技術・池田部長の車に同乗し、鈴蘭台から3時間かかって会社に着く。途中、西神戸有料道路のゲートあたりで真っ赤に染め上がった、長田区の上空が見える。普段より空が大きく膨らんで見えた。真っ赤な空に黒煙が何本も立ちのぼっていて、“風と共に去りぬ”のオープニングシーンのようだと思った。あれが六甲山の南側の現実だと思うと、思わず背筋が寒くなった。
    (制作・今林)
    ホテルから東京支社に出社。支社員は全員出社していた。本社からの放送モニターラインが、頻繁に途切れた。本社への連絡専用線は通じていなかった。本社からかかる電話回線のみが生きていた。情報収集のため神戸新聞東京支社をたずねるなど、支社員のバックアップに努めた。
    (報道・山崎)
    途中、国道2号線塩屋駅西でガス漏れなどによる通行止めもあったが、垂水から徒歩で3時間かかって会社に到着。報道デスクを翌朝までぶっ通しでつとめる。
    (アナ・佐藤)
    三宮センター街の出口に来たとき、目の前をラジオカーが神戸新聞の方に通り抜けた。イタイタと思い、走って追いかけた。そごうの前で止まったラジオカーに駆け寄り、後部座席に乗り込む。寒くて混乱していた。関電の情報はその時は送れなかった。入社4年目だがこういう事態は初めてで、何をどう伝えるのか整理が出来なかった。
    (編成・原田)
    新神戸あたりから大渋滞。AM神戸の情報が西部に偏っているのに、苛立つ。いまにも倒れそうな柏井ビルの前を通る勇気がなく加納町を右折する。長田の西市民病院まできたのが14時。その時点で出社をあきらめ、引き返す。帰宅は20時だった。

    11時30分
    (制作・丸山)
    藤原アナと、第4中継チームとして、被災地の取材に出る。ドライバーは原田さん。大正筋商店街一帯があの様に焼き尽くされるとは、火災をレポートした時点では、思ってもいなかった。
    (大阪・斉藤)
    家の周りの、使用可能な公衆電話を、探して歩く。列に並び、本社や支社、代理店などに次々電話をかける。多くの方が後ろに並んでいるので、大変気を使いながらの作業だった。
    (総務・村上)
    家族に、一時間だけ会社に行ってくる、と言って家を出た。徒歩15分の距離が、随分遠くに感じられた。違う町を歩いているようだった。本社の無残な姿に、胸が潰れた。

    15時30分
    (アナ・三上)
    市役所から県庁に戻り、知事の会見をレポートする。県庁からの電話は、不思議とすんなり本社につながった。
    (技術・谷山)
    このまま自家発電が続くと、燃料が足りなくなる。中継チームのガソリンも心配。ユーズの浅原氏のつてで、加古川のGSに、軽油とガソリン、それぞれドラム缶一本づつを発注する。

    16時00分
    (技術・谷山)
    徹夜に備えて、泊まりの準備と食料の調達のため、一度自宅に戻る。食料を揃えて17時前に家を出たが、渋滞で進まない。大田町の火災現場では、車の中まで熱気が及ぶ。2時間以上かかって19時過ぎ本社に着く。

    17時00分
    (制作・森下)
    車での出社を、もう一度試みるが、午前中よりもひどい渋滞。明日、自転車でゆくことにして、引き返す。その間もAM神戸はずっと放送している。仲間が頑張っているのにどうしようもなく、やり切れない思いで一晩をすごす。

    17時20分
    (アナ・三浦)
    県警災害警備本部発表の死亡者名簿の第一回分を、公衆電話からオンエアー。友人母堂の名前があり戦慄。

    18時00分
    (アナ・三浦)
    佐藤アナと県警本部の担当を交替。徒歩とヒッチハイクで本社へ急ぐ。兵庫、長田の大火災の中を黙々と歩く。九時半帰着。昨夜以来の夕食をとる。
    (アナ・吉田)
    いったん帰宅するように指示され、加古さんの車で、西條遊児さん共々送ってもらう。
    (アナ・国広)
    神戸市役所災害対策本部から本社への連絡は、途絶状態が続く。帰社を判断し徒歩で本社へ向かう。5時間かけ、23時に須磨の本社に到着。
    (アナ・三上)
    中継に出ていた、丸山Dと藤原正美レポーターのポップカーが、県庁に迎えに来た。同乗して本社に向かう。途中、車窓から見る火災状況を何度となくレポート。長田区大橋9丁目あたりで消火活動の規制のため車が動かなくなった。徒歩で本社に。十時半、この日初めての食事にありつく。

    18時30分
    (制作・橋本)
    夜になって近くの小学校に避難する。食料も水も毛布もなし。親子、知人などの安否を呼びかける校内放送を手伝う。会社で同僚が頑張っているのに、なにもしないではおれない気持ちだった。
    (制作・今林)
    帰神は明日にし、昨夜のホテルに舞い戻り、もう一泊。

    20時00分
    (報道・浜田)
    夜になれば道がすくと思い、阪神県民局からタクシーを手配したが出来ない。結局この日は本社行きを断念。尼崎の県民局から徒歩で大阪駅まで歩き、23時帰宅。

    1月18日(水)

    (制作・井上)
    5時20分、浜田記者、林アナとJR京橋駅で待ち合わせ。車で会社へ向かう。地図を頼りに抜け道をさがし、対向車を止めては、先の状況を把握しながら進む。会社まで4■の所まで来て動かない。浜田、林両君は歩くと言って降りる。結局8時間半かかって、14時にようやく本社到着。
    (制作・橋本)
    眠れない一夜を避難所の小学校ですごす。長い行列にならんで、おにぎり一個パン一枚牛乳小一パックの食料配付を受ける。あちこちの公衆電話に並んで会社に電話をしたが、つながらなかった。道路も交通渋滞がひどく交通機関は途絶したまま。終日、同僚の声をラジオでずっと聞いていた。
    (制作・森下)
    早朝5時、意を決して、ママチャリで家を出る。幹線道路はさけ、裏道を選びひたすらペダルをこぐ。西宮に入り、想像をはるかにこえた情景に絶句。公衆電話からオンエアー卓にコンタクト。状況を伝える。一路社へ。夙川、芦屋、東灘と進むにつれ、ますます状況は悲惨。三宮を通過。そごう百貨店、交通センタービルの壊れた姿に、不覚にも涙。11時、ようやく会社にたどりついた。わが社のあまりの変りように言葉もでない。井上さんと大部屋の中を片づけながら“なんで神戸やねん”と、幾度もぼやきが口をつく。
    (制作・岩井)
    JRが大阪まで通った。この日も大阪支社に出社。梅本部長と黒川君が出社していた。担当している録音番組の放送不能を、関係先に連絡するが、神戸の状況や会社の状況を理解していない大阪在住の人に、頑固に拒否され、説得にてこずる。
    (制作・牧野)
    前夜は19時に池田部長の車で会社を出て、21時帰宅。7時30分、北神急行電鉄谷上駅へ向けて、徒歩で家をでる。1時間かかった。新神戸駅から会社に向けて歩く。3時間かかって12時に須磨の本社に着いた。夜は会社に泊まった。
    (制作・今林)
    午前11時過ぎ、牛尾アナと再び東京支社で落ち合う。なんとか本日中の本社帰着をめざす。11時過ぎ、京都止りの新幹線にどうにか乗り込む。超満員の在来線で京都から大阪に。3時過ぎ、大阪支社に立ち寄り、不用不急の荷物を預ける。途中、飲料水を買い込み、阪急梅田駅に。阪急は西宮北口までしか通っていない。18時過ぎに北口着。
    会社に電話が通じ、午前2時までに県警災害警備本部までたどり着けば、本社に帰るラジオカーに同乗出来ると言われた。
    西宮駅の周辺は、西から歩いてたどり着いた人、大阪方面から電車で来た人が渦をまいている。タクシーで行ける所まで行くという考えはすっとんでしまう。18時半過ぎに、意を決して徒歩で西宮北口を出発。ひたすら西進する。芦屋川の越えたところで、風景が一変する。ガス臭い。火災家屋の残臭か、異臭が鼻をつく。地獄という言葉を思い出す。動悸が高くなるのがはっきりとわかる。東灘区の2号線上で、いても立ってもいられなくなり、本社に電話、そのままレポートする。しかし何を喋ったのか覚えていない。ただ、何か伝えなくてはと、それのみ。暗闇でよくプッシュボタンが正確に押せたものだと、後になって思う。住吉川の近くで、寒空、瓦礫の前に立ち尽くす、家族らしい一団を見る。
    突然、父親らしき中年男性がガレキによじ登り、わずかな隙間を覗き込みそして家族の方を振り向くと、ワッと声をあげて泣きだした。無残なことになっているのだろう。二人とも声もかけられず、黙って西進する。北口出発時に二人で決めた、20分歩いて5分休むというペースが、いつの間にか、10分歩いて10分休むというものになっている。5時間歩いてやっと六甲あたり。心身ともに疲れ果てているが歩く以外にない。オーパの尖った積み木のような建物が見えた。もうすぐや、と互いに励ましながら進む。加納町の交差点の手前で呼び止められ、たき出しのオニギリをいただく。ありがたい。東京支社を出発して17時間、午前1時50分、県警災害警備本部にやっとたどり着いた本社着午前2時50分。
    (アナ・吉田)
    今日は出社したら帰れないかも知れないと思い、家の片づけをしているところに、三枝Dの奥さんから電話。『差し入れをもって会社に行くが、車に同乗しないか』との誘い。それなら私もと、大急ぎでご飯を炊き、オニギリなどを用意した。10時半過ぎに西区の自宅を三枝夫人の車で出発。道路は大渋滞。名谷あたりで車を置き去りにして、大きな荷物をもって歩きだす。13時30分、本社到着。
    (アナ・三上)
    前夜は山田局長から、『明朝は早く出てくるように』と指示を受けて、社を23時にでた。道路は大渋滞で、いつもなら15分で帰れる道が6時間半もかかり、家に着いたのは5時30分。着替えだけして、再び今度は徒歩で社に向かう。太田町交差点でガソリンスタンドに火が迫る火災を、公衆電話からレポート。
    (アナ・林 )
    5時20分、JR京橋駅で、浜田さんと落ち合い、井上さんの車で本社へ向かう。渋滞に閉口し途中から歩き、9時半に到着。震災後初めて入った会社の、予想以上の惨状に驚き声も出ない。いつ崩れるかと恐怖感が身を包む。
    (大阪・勘角)
    本社に出社。安否情報の電話受け、および支社間の連絡業務を手伝う。その後一ヶ月は、大阪のホテルを転々として、単身赴任生活。
    (大阪・梅本)
    阪急の伊丹駅が倒壊。自転車で武庫荘まで行き、午後には支社へ。電話がジャンジャン鳴っていた。代理店や関係先からの問い合わせ多数。このあと1週間は、関西電力・大阪ガス関連の電話の応対等で、深夜帰宅が続いた。
    (大阪・高山)
    交通期間の途絶で、支社への出社は無理だった。19日から、本社に出社して、安否情報の電話受け、代理店等への連絡業務に携わる。
    (営推・田下)
    AM神戸の放送に自宅のある明石市の状況がほとんど出ない。
    明石市に取材し、本社に電話を何度もかけて、なんとか明石市の被害をレポートする。同時に、明石市対策本部に、AM神戸に情報を送るように依頼する。
    以上

  • 《6》各種関連資料 (1)震災時のAM神戸聴取状況調査

    《6》各種関連資料

    (1)震災時のAM神戸聴取状況調査

    AM神戸の震災報道の聴取状況調査データ
    AM神戸では、震災直後から、被災者の立場にたって震災報道を続けてきました。
    これらの震災報道が、被災地を中心としたエリアの方々にどう聞かれ、どう受けとめられたいるかを知るために、今年春の聴取率調査の震災関連番組の聴取データを以下に記します。

    『震災情報ステーション』(月~金 12時10分~28分)
    5曜日平均で、番組占有率 21.6は注目される数字

    『遊児・笑児のよみがえれ神戸』(土 正午~1時)
    土曜日の激戦時間で、占有率 25. 1を取得。
    去年より、聴取率アップ、占有率は2倍以上

    『露の団六のニュース大通り』(月~金 午後4時半)
    占有率 25.8
    息の長い、地域密着の震災報道が評価された結果。

    [聴取率調査での同時聞き取り調査結果]
    ・震災時一番聞いた局?
    AMK22.9% 他局のほぼ倍  NHK1=35.4%
    ・震災時一番役立ったのは?
    AMK26.5% 他局の倍以上   NHK1=33.1%
    ・震災報道の継続は?
    AMK40.7% 他局の約5倍   NHK1=19.5%
    “地域・被災地”をキーワードにした番組が高い評価を受けています。
    地味で重苦しいテーマながら、エリアは、きっちりと評価市、期待いていることの現れといえます。
    今後とも、息の長い地元被災局ならではの震災報道が必要といえます。

     

  • 《6》各種関連資料 (2)リスナー情報の分類

    (2)リスナー情報の分類

    震災報道におけるリスナー情報の分類
    リスナー情報は、AM神戸の震災報道のなかで、大きな位置を占めました。
    その総数は、安否情報・生活情報を合わせて、6万通を越えました。(2月5日現在)
    以下の分類データは、総数6万通のうち、1月17日から1月24日までの8日間に寄せられたリスナー情報を、地域別・内容別に分類したものです。

    ・安否情報の分類(発信地別) 1月17日~1月24日
    総計 25,462件
    神戸市内
    1.東灘区 1,002件
    2.灘区 738件
    3.中央区 1,131件
    4.北区 1,119件
    6.兵庫区 1,008件
    7.須磨区 3,780件
    8.垂水区 1,695件
    9.西区 1,245件
      計 13,302件

    阪神間、他の地域
    1.西宮市 234件
    2.芦屋市 129件
    3.宝塚市 72件
    4.その他の県下 5,754件
    5.大阪府下 921件
    6.以外の他府県 3,678件
    7.発信地不明 1,374件
      計 12,162件

    ・生活情報(内容別) 1月17日~1月24日
     1.ライフラインについて 375件
     2.通報(ガス漏れ、火事) 312件
     3.救援物資について 372件
     4.ボランティアについて 480件
     5.病院・医療について 297件
     6.交通・道路について 308件
     7.学校・会社について 918件
     8.炊き出しについて 162件
     9.(仮設等)住宅について 1,356件
    10.その他 471件
    計 5,082件
    以上

    阪神大震災における『AM神戸義援金』の受け付け状況
    AM神戸では、被災地・被災者救援のための『AM神戸義援金』口座を開設し、放送等を通じて、募金を呼びかけました。
    開始から平成7年8月1日までの間に、総計 19,947,424円が寄せられました。
    この義援金は、神戸新聞厚生事業団を通じて、被災地・被災者救援のために使われことになっています。

    以上

  • 《6》各種関連資料 (3)震災ドキュメント

    (3)震災ドキュメント

    『阪神大震災ドキュメント』1月17日(火)以降
    1995年1月17日(火)
    5:46 近畿を中心に直下型大地震発生
    「兵庫衛星通信ネットワーク」(兵庫県庁3号館12階の企画部情報管理課に設置)の端末パソコンが床に落下、受信専用ファクシミリも故障。無停電衛星バッテリーも切れる。災害時に各自治体から情報を収集、国に速報する防災無線の最新システムもダウン
    AM神戸「おはようラジオ朝一番」(能崎まゆみ)本番中。すぐ放送中断。
    5:47 神戸市の一部で電話が通じなくなる。
    水道は被災地約129万2100世帯(兵庫県9市5町=約127万世帯、大阪府22市2町=約2万2100世帯)で断水
    関西を中心にJR在来線、私鉄、地下鉄が全面ストップ。鉄道の不通区間は28線計389キロに
    名神高速道路など関西の高速道路も18路線が全面通行止め
    5:49 NHKがラジオ・TVの同時放送で「非常に大きな揺れを感じた」と第1報
    5:53 神戸市消防本部に長田消防署から消防無線で火災の第1報。「神消54から神消本部へ。長田管内、川西通1丁目付近で火災発生、第2出動を要請する」。その後20分間に神戸市内で35件の火災通報。1日分の119番通報は6922件、火災は108件発生(17日から10日間で火災は計176件,65.85ヘクタール焼失=3月1日、神戸市消防局発表)。他市町の17日の火災発生件数は計75件
    5:55 大阪管区気象台が地震情報第1号。「震源地は淡路島北部(北緯34.6度、東経135.0度、18日に北緯34.36度、東経135.03度、淡路島北東約3キロの明石海峡付近と特定)、震源の深さ約20キロ(その後約14キロに訂正)、マグニチュード(M)7.2と推定。豊岡、彦根、京都で震度5、大阪、姫路などで震度4」と発表。最大振幅は18cmで観測史上最大
    5:56 松下勉・伊丹市長がマイカーで登庁
    6:00 神戸の気象状況。弱い冬型の気圧配置で曇り、気温3.4度、北東の風、風速4.6メートル
    兵庫県警察本部通信指令室へ被害の第1報。芦屋署員から警察無線で「芦屋の被害。倒壊家屋200以上、死者100人以上になる見込み」
    伊丹市、宝塚市が災害対策本部設置
    自宅が半壊した小久保正雄・北淡町長が徒歩で役場へ
    JR東海道・山陽新幹線が始発からストップ
    AM神戸、自家発電で時報とともに放送再開。藤原正美の「しゃべっていいですか」という副調とのやり取りが再開第一声。以後20日午前3時まで連続69時間、安否情報を中心に地震放送
    6:07 気象庁からのFAXで、国土庁に地震の第1報届く
    6:13 大阪管区気象台が地震情報6号で「神戸が震度6(烈震)」と発表(20日、三宮、淡路島北部の一部を震度7に修正)。神戸海洋気象台のデータによると、震度計は6.37を示し、強い揺れは約20秒間
    6:15 ポートアイランドなどの人工島の液状化判明、陸の孤島に
    兵庫県警察本部港島庁舎使えず、生田署に「兵庫県警災害警備対策本部」を設置
    警察庁、全国の機動隊に出動待機を命令
    6:19 英国ロイター通信が「日本で強い地震」と緊急電
    6:30 神戸市立西市民病院(神戸・長田区)でけが人の処置開始
    伊丹署が陸自中部方面総監部(伊丹市)に「阪急伊丹駅がつぶれ派出所が壊れた。警官を助けてほしい」と電話で近傍災害救助を要請
    陸自中部方面総監部が全員に非常呼集かける
    警察庁が地震災害警備対策室を設置
    6:35 笹山幸俊神戸市長が、市幹部の車で登庁
    6:45 兵庫県警、他府県警に機動隊派遣を要請
    県庁2号館12階の消防交通安全課に野口一行防災係長が一番乗り。部屋のドアが開かずに、壁の破れ目から中に入る
    6:50 芦尾長司兵庫県副知事が登庁
    6:55 兵庫県警警備課から県消防交通安全課職員が「神戸・阪神間を中心に大きな被害発生の模様、目下状況把握中」との被害発生情報の第一報受ける。
    7:00 「兵庫県災害対策本部」を2号館5階に設置
    神戸市が1号館1階ロビーに災害対策本部を設置。1時間後に8階に移す
    海上保安庁が第5管区海上保安本部に災害対策本部設置。巡視船艇36隻、航空機13機を配備
    北村春江・芦屋市長が秘書課長の車で登庁
    京阪、近鉄、南海などが順次運転再開
    7:06 神戸の日の出
    7:29 気象庁が洲本の震度を6と発表
    7:30 大阪管区気象台の椎木基・観測課長が記者会見、「活断層がずれたらしいとしかわかりません」
    首相秘書官、村山富市首相に震災状況を報告
    7:35 神戸市東灘区で、阪神高速神戸線の高架部分が車数台とともに落下しているのが確認される
    7:38 近畿地方に再び強い地震。震源地同じ。M4.9。奈良で震度4、大阪で震度3
    7:42 関西電力の調べで、約100万世帯(神戸、阪神間、明石市のほぼ全域)が停電(ピーク)
    7:58 陸自第3師団所属第36普通科連隊(48人)が、阪急伊丹駅で人命救助活動に入る
    東海道・山陽新幹線、東京-名古屋間、広島-博多間で運転再開
    8:00 国土庁震災対策課から兵庫県に被害状況の照会くる
    AMKが他局に先駆け安否情報の放送開始
    8:10 陸自第3師団所属第3特科連隊(姫路)から県消防交通安全課へ、被害状況問い合わせの電話入る。野口係長が「被害甚大。いずれ派遣要請することになるでしょう」と返答。災害派遣出動の正式要請にならず
    8:20 貝原俊民兵庫県知事が、幹部職員の車で登庁
    8:30 県庁2号館5階の庁議室で、第1回県災害対策本部会議開く。構成メンバー21人のうち、貝原知事、芦尾副知事、部長3人(梶田信一総務部長、豊泉進商工部長、柴田高博都市住宅部長)のみが出席。被害状況の把握と各部の迅速な対応を指示
    近畿管区各府県の機動隊が出動開始
    第36普通科連隊(206人)が、西宮市内で人命救助活動に入る
    8:45 村山首相が「万全の対策を講じる」と語る
    9:00 小久保・北淡町長が、県民局を通じて自衛隊の出動を要請
    松下・伊丹市長が陸自中部方面総監部に救援を要請
    日銀神戸支店が通常通りに開店
    9:05 国土庁防災局が兵庫県総務部に、自衛隊派遣を求めるよう要請
    9:20 阪急伊丹駅前派出所内で生き埋めになっていた警官2人を救出、うち1人はすでに死亡
    県警が「死者8人、生き埋め189人、行方不明33人、犠牲者はさらに増える見込み」と第1回地震被害発表
    気象庁が「神戸で震度6を記録したのは観測史上初めて」と発表
    正司泰一郎・宝塚市長が公用車で登庁
    9:30 神戸市が県に自衛隊出動を要請
    西宮市立中央病院に約30人の全医師が揃い、次々と患者を治療
    9:58 大蔵省の担当者が「大阪証券取引所の午前の取引は、連絡がとれずに中止」と発表。結局、必要な人材が確保できず、株式と債券の取引を終日停止。取引の終日停止は自然災害では初のケース
    10:00 県消防交通安全課の野口係長が陸自第3特科連隊からの「この連絡をもって、派遣要請があったと認識してよいか」という電話を受け、「よろしくお願いします」と返答。これが兵庫県から陸上自衛隊への正式の災害派遣出動要請となる(海自=呉地方総監=へは同日19:50,空自=中部航空方面隊=へは18日21:00)
    兵庫県警本部が「災害警備対策本部」を生田署から同県警生田庁舎に移設
    兵庫県が自治省消防庁に他府県消防の応援要請。17日中に19都府県147消防本部、計1,180人が来援
    徳島県警機動隊が淡路島で救助活動開始
    兵庫県に「エム・シー・ターミナル神戸事業所=神戸・東灘区御影浜町=でLPGタンクのガス漏れ」の連絡入る
    西宮市立体育館に遺体の搬入始まる
    10:04 定例閣議開始。小沢潔国土庁長官を本部長とする「地震非常災害対策本部」と「地震対策関係閣僚会議」の設置を決定
    10:14 陸自第3特科連隊の215人が神戸市に向け姫路を出発
    10:20 県からの情報を得るために、陸自第3特科連隊の副連隊長ら幹部2人が県庁ヘリポート着。以後、県庁に常駐し県災対の会議に出席
    10:30 馬場順三・西宮市長が職員の車で登庁、県に自衛隊の出動を要請
    11:00 県警対策本部が「県内の死者96人、行方不明163人」と被害の第1報
    予定されていた神戸市議会の議会運営委員会が流会
    気象庁が「平成7年(1995年)兵庫県南部地震」と命名
    11:15 大阪市営地下鉄の堺筋線の一部と鶴見緑地線で運転再開
    11:25 国土庁で「兵庫県南部地震非常災害対策本部」の初会合
    11:30 津名郡北淡町の町民センターに遺体仮安置所設置
    11:50 大阪ガスが芦屋、神戸から供給停止作業開始、85万7400世帯(兵庫県8市1町=約84万4800世帯、大阪府3市1町=約1万2600世帯、供給世帯の約30%)への供給停止作業終了は同日21時
    12:00 県警対策本部が県内の死者は200人と発表
    厚生省が、神戸市に対して災害救助法の適用を決める。同日6時にさかのぼって適用される
    12:05 県の衛星通信システム回復
    12:15 貝原知事が県政記者クラブを訪れ報道協力を要請
    12:30 大阪管区気象台が午前10時までの余震は460回、うち有感地震33回と発表
    JR阪和線が全線運転を再開
    13:05 兵庫県東部で地震、神戸で震度3
    13:10 陸自の第1陣(第3特科連隊)が神戸市に到着、長田区などで人命救助活動に入る
    13:30 JR山陽新幹線岡山-博多間、関西線、学研都市線、大阪環状線の一部区間で運転再開
    14:00 神戸市立西市民病院で5階部分が崩壊、47人(入院患者44人、看護婦3人)が生き埋めになっていることが判明
    気象庁が「淡路島北部の断層が横ずれした可能性が強い」と発表
    14:38 政府調査団(小沢国土庁長官)19人が自衛隊機で埼玉・入間基地を出発
    15:00 西宮市災害対策本部は同市の死者158人、生き埋め131人と発表
    15:45 貝原知事が記者会見して、2次災害の防止などで県民に協力を呼びかける
    16:00 村山首相が緊急会見。「関東大震災以来最大の都市型災害。人命救助で万全を期したい」と表明
    16:30 地震防災対策強化地域判定会の茂木清夫会長が気象庁で記者会見、「関西地方は地震活動が活発化する恐れがあり今後も注意が必要」
    16:35 陸自第3特科連隊(85人)が、淡路島で救助活動開始
    17:00 神戸市災害対策本部で、笹山市長と3助役、市議19人が出席して緊急議員総会開く
    神戸市水道局が市内小学校で給水開始
    津名町、淡路町、北淡町、一宮町、東浦町の5町に災害救助法適用
    17:06 能勢電鉄が全線で運転再開
    17:40 陸自第2混成団(善通寺市)の86人が淡路島に到着
    17:45 死者1042人、行方不明者577人、負傷者3569人と警察庁発表
    18:00 西宮市が「崖崩れの恐れがある」として、同市仁川百合野町の70世帯190人に避難勧告(2/16の15時解除)出す。避難勧告の第1号
    18:07 名古屋ー岡山間が不通になっていた東海道・山陽新幹線が、名古屋-京都間で運転再開
    18:15 防災服姿で兵庫県庁に到着した小沢国土庁長官、死者が1000人を超えたとの報告に「唖然とした」の一言
    18:30 山電・姫路-明石間、飾磨-網干間復旧
    19:30 県災害対策本部が「阪神間を中心に停電18万戸、ガス供給停止72万戸」と発表
    20:30 貝原知事がマスコミに県民への呼びかけを発表
    NTT関西支社によると、神戸市長田区のほぼ全域と、中央区、須磨区、西区、兵庫区、東灘区の一部で計約28万5000回線(神戸地区の加入回線144万回線の約2割)が不通になったまま(ピーク)
    22:30 神戸市立西市民病院で、崩れた建物に閉じ込められていた患者ら46人を無事救出(うち1人はのち死亡)、1人は遺体で収容(18日夜)
    23:04 兵庫県東部で地震、M3.6。神戸で震度3
    23:00 厚生省は尼崎、西宮、芦屋、伊丹、宝塚の5市に災害救助法の適用を決定。同法適用の自治体は、神戸市と淡路島を合わせて6市5町となる
    23:45 県警発表の被害状況「死者1,584、行方不明1,017人」
    23:50 芦屋市災害対策本部が「死者198人」と発表

    1月18日(水)
    ※毎日新聞が朝刊から「阪神大震災」の呼称を使用
    0:00 県災対開催。以後、4時、5時、12時、18時の計5回開催。仮設住宅の建設決める
    2:00 厚生省は川西、豊中(大阪府)両市にも災害救助法の適用決定、対象自治体は8市5町に
    2:45 警察庁の震災状況、死者1712人
    3:30 NTT兵庫ネットワークセンター9階建てビル(神戸・兵庫区)屋上にある高さ60メートルの鉄塔が傾き、半径200メートル以内の住民に避難勧告出る
    4:59 阪神本線・梅田-甲子園間、西大阪線で運転再開
    5:00 県災害対策本部が夜明けを待たず会議、「消火、行方不明者の救出、ライフライン確保に全力を挙げる」ことを確認
    5:00 JR東海道線・大阪-尼崎間、山陽線・西明石-姫路間で運転再開
    5:15 阪急神戸線・梅田-西宮北口間、宝塚線・梅田-雲雀ヶ丘花屋敷間で運転再開
    5:18 北神急行が全線で運転再開
    5:40 貝原知事がNHKを通じて全国に緊急呼び掛け
    6:00 エム・シー・ターミナル神戸事業所=神戸・東灘区御影浜町=のLPGタンク(約2万トン、残量約6700トン)のバルブに亀裂が入り、ガス漏れ。神戸市災対が周辺住民8万人に避難・退避勧告
    6:20 貝原知事が県庁で記者会見。一睡もしておらず目は真っ赤。「県職員の中には亡くなった人もいる。今日から何とか4割の職員を確保し、各部で手分けして対策に努めたい」と語る
    6:50 神戸市で震度3(弱震)の余震
    7:05 笹山幸俊神戸市長が記者会見、「まず全力で市民生活の復旧に努める」
    7:30 東海道・山陽新幹線の姫路-岡山間で運転再開
    8:00 西宮市仁川地区の大規模土砂崩れ現場で、生き埋めとなった34人の救出活動開始
    8:50 大阪証券取引所が株式などの立ち会いを再開
    9:00 伊丹市内の小学校17校のうち数校が授業再開
    東京株式市場が取引開始。地震関連で損保株が値を下げる中、建設、道路、セメントなどが値を上げる。住宅関連は大幅高
    9:28 小沢国土庁長官が被災地視察のため神戸市役所に到着
    9:46 臨時閣議
    10:12 不通になっていた電話が、交換機に関しては全て回復
    10:30 「神戸市などの9市5町で全域、一部が断水。228万9000人に影響」と厚生省が発表
    11:00 気象庁は「今後、マグニチュード6程度の余震が発生する可能性があり、1ヵ月は注意が必要」と発表
    12:45 警察庁の震災状況、死者2014人、行方不明者1058人、負傷者1万1977人
    15:00 北淡町の町民センターで犠牲者38人の合同葬儀。小久保町長は「新成人を祝ったばかりなのに地震で悲しみの場になってしまった」と弔辞
    一宮町でも合同葬儀
    兵庫県警が生田庁舎内に24時間体制の行方不明者相談所を開設(3/31に閉鎖)神戸市営地下鉄・西神中央-板宿間で運転再開
    AM神戸が貝原知事インタビュー
    16:00 海部俊樹・新進党党首が神戸を視察
    17:15 東灘区のLPGタンクのガス漏れ事故により、ガスの移し替え作業開始
    18:20 地震予知連(茂木清夫会長)が臨時会を開き「余震活動は減衰しているが、今後もマグニチュード6級の余震が起きる可能性があり、当分注意が必要」との見解を発表
    18:30 神戸市東灘区で、LPGガス漏れ事故で出されていた避難・退避勧告解除
    18:31 首相官邸で、全閣僚が出席して「兵庫県南部地震対策関係閣僚会議」
    20:00 トヨタ自動車が「地震による交通混乱で部品調達に支障が出た」として、全工場の操業停止を決める
    20:40 県幹部25人が出席して県災害対策本部会議、貝原知事が「復旧を急ぐよう」各部局に檄を飛ばす
    ※神戸市の避難者22万2127人でピーク

    1月19日(木)
    2:45 死者が3021人(兵庫県3014人、大阪府7人)に達し3000人を超える
    5:00 県教委のまとめでは、震災による児童・生徒の死者は85人、不明者4人
    JR東海道線の尼崎-甲子園口間が復旧。続いて福知山線・広野-宝塚間と阪急宝塚線・雲雀丘花屋敷-宝塚間が開通して、宝塚線は全線開通
    5:10 兵庫県南部沖地震の余震、神戸の震度2(5:12震度2、7:10震度1)
    6:00 神戸市中央卸売市場が、通常より45分遅れて野菜・果物の競りを再開
    県災対開く。以後13:00と18:00の計3回開催
    中国自動車道(吉川以西)と舞鶴自動車道が開通
    9:16 スイスから災害救助隊25人と救助犬が、関西国際空港に到着
    9:50 県災害対策本部が、被災者を収容する応急仮設住宅4,820戸のうち、第1次分として2961戸を週内にも着工すると発表
    10:13 村山首相が自衛隊機で神戸視察へ出発
    10:36 神戸で震度3(弱震)の余震
    10:50 神戸市灘区、中央区の間で神戸市バスが一部運転を再開
    11:32 村山首相、土井たか子衆院議長が被災地視察のため大阪空港に到着
    12:00 気象庁が北淡町を地震の臨時観測点とし、震度計を設置して観測始める
    13:00 村山首相が神戸市灘区の王子陸上競技場に、自衛隊のヘリコプターで到着。「想像以上というほかない」
    15:00 神戸港の港湾施設の甚大な被害判明。ガントリークレーン55基すべてと、岸壁239バースのうち、232バースが使用不能に
    石原信雄官房副長官が自衛隊の出遅れを批判、防衛庁はこれに反論。
    15:07 神鉄が粟生線全線(粟生-鈴蘭台)で運転再開。続いて有馬線の鈴蘭台間-有馬口、三田線全線(有馬口-三田)、公園都市線全線(横山-フラワータウン)も運転再開
    15:40 村山首相が県公館で記者会見、「想像を絶する、だれも予想し得なかった、予想を超えた災害だ。補正予算を組んで復興資金を確保する」
    16:00 神戸市立須磨海浜水族園、停電による飼育水槽の水温低下で、イルカ、ラッコを除く魚類の半分近くが死ぬ
    兵庫県警は、身元不明遺体の確認を一刻も早く進めるため「身元不明死者収容所」を神戸、尼崎に1ヵ所ずつ開設
    17:00 6000人だった救助態勢を、20日から1万3000人に増やすため、名古屋や岡山から次々と自衛隊員が現地入りし、準備を進める
    18:59 M4.2の余震、洲本が震度3、神戸が2。
    20:00 芦屋市対策本部は、同本部のある市役所北庁舎が崩壊する危険が出てきたとして、避難していた510人に再度避難を要請
    20:02 村山首相が帰京、閣僚会議を格上げした「兵庫県南部地震緊急対策本部」の初会合が首相官邸で開かれる
    23:30 厚生省は、明石市と津名郡五色町に災害救助法を適用、同法適用団体は計9市6町となる
    23:45 警察庁が死者4,015人と発表。福井地震(昭和23年、死者3848人)を上回る戦後最悪の震災に
    ※尼崎市の小中学校67校のうち64校が登校を再開
    ※播但連絡道路が全線復旧完了

    1月20日(金)
    7:00 県災害対策本部会議、20日から始まる仮設住宅の建設、救援物資の配布先、道路の復旧対策などを協議
    8:50 笹山神戸市長が災害対策本部で記者会見。「救援物資はたくさん届いているが、人手不足で運べない。避難所の元気な人に搬送の協力を呼びかけたい」
    9:00 日銀神戸支店で都銀など13行の預金払い戻し開始
    神戸ハーバーランド高浜岸壁-大阪・天保山間に航路新設
    9:30 兵庫県が「避難所に避難している被災住民は28万3000人」と発表
    10:00 兵庫県の「避難所緊急パトロール隊」発足(7月26日に解散)
    神戸・兵庫区の新鮮市場で、約20店舗で営業開始、格安で販売
    11:05 国会で土井たか子衆院議長が哀悼の辞
    11:30 兵庫県内の断水は95万世帯、ガス停止も85万世帯と判明
    12:00 気象庁が神戸・垂水区を地震臨時観測点とし、震度計を設置して観測開始
    12:30 西宮市上ヵ原山田町周辺住民に避難勧告、同町内の山の斜面で上水道復旧工事を行うのに伴い、土砂崩れの恐れがあるため
    東海道新幹線・新大阪-京都間復旧
    13:00 第132通常国会召集、会期は6月18日までの150日間
    13:30 村山首相、小里貞利北海道沖縄開発長官の職をとき、震災担当相に任命、北海道沖縄開発長官は小沢国土庁長官が兼務
    15:00 神戸、尼崎、西宮、芦屋の4市で仮設住宅(478戸)の建設始まる
    16:00 芦屋市の被災者青年たちが、力を出し合って救援活動を行う「芦屋市民学生救援隊」を結成
    18:00 気象庁は現地調査の結果、「兵庫県南部地震」の最大震度6(烈震)を、神戸市中央区三宮付近と淡路島北部の一部地域(北淡町付近)の2ヵ所について7(激震)に訂正。「震度7」の適用は、昭和24年の福井地震を契機にレベル設定以来初。2月7日に震度7地域を拡大
    19:00 気象庁が西宮市を地震の臨時観測点とし、震度計を設置して観測開始
    19:20 神戸市東灘区の金治勉区長は、地滑りの危険が発生した同区西岡本6丁目の住民150世帯400人に避難勧告
    20:00 県災害対策本部のまとめで、避難者は1,079ヵ所、計31万1476人となり、震災後初めて30万人を超える
    ※山陽自動車道が全線復旧
    ※川西市の断水解消

    1月21日(土)
    0:00 神戸市消防局が「市内の焼失面積が100ヘクタールを超えた」と発表(3月1日に65.85ヘクタールに訂正)
    4:50 JR福知山線・塚口-宝塚間で運転再開、同線は全面復旧
    5:00 阪急伊丹線・塚口-新伊丹間開通
    6:00 東海道新幹線が5日ぶりに始発から平常ダイヤに戻る
    7:00 県災対開く。貝原知事はこの日から毎日、午前7時の会議でその日の課題として約20項目を挙げて担当者(警察、自衛隊を含む)に検討を指示、午前11時の会議で課題に対する取組方法を質し、午後4時の会議でその結果を点検するという“戦時体制”を敷く
    応急危険度判定士らが立ち入り禁止建造物の確認作業開始
    10:00 家島汽船が姫路-神戸-大阪間に航路新設、2月25日に休止
    10:36 小里地震担当相が県庁で記者会見
    12:01 フランスの災害救助特別隊(60人)と救助犬4頭が到着、24日まで西宮、神戸で捜索活動にあたる
    14:20 県災対本部が、この日までに判明した阪神大震災の被害総額を5兆8400億円とする報告をまとめる
    17:30 神戸海洋気象台が兵庫県南部地方に雨に関する情報第1号を出す
    地震後、初の雨の予報で、2次災害の恐れのある地域住民(48ヵ所、約6600人)に避難勧告
    20:01 神戸市で震度1の余震。有感余震は計100回に、余震総計は945回に
    21:12 北淡町で震度4、神戸で震度3の余震
    ※三木市の断水解消
    ※淡路フェリーが運航再開

    1月22日(日)
    3:05 神戸市内に震災後初の雨が降り始める。2次災害に怯える被災地に緊張走る
    4:30 兵庫県南東部と淡路島に、大雨・洪水・雷・強風・波浪注意報が発令される(神戸の1日雨量は10.5ミリ)
    8:40 神戸市災害対策本部の定例会見。田中保夫総務局長は「震災後最初の日曜日でマイカーがあふれ、大渋滞が心配。車の利用は自粛して欲しい」と訴え
    9:00 明石ー神戸間の道路が大渋滞のため、明岩海峡フェリーは明石港と神戸・メリケンパークを結ぶ臨時便の運航開始
    10:00 兵庫県が、避難者に対する総合的支援活動の拠点として7カ所に「救護対策現地本部」を設置
    10:30 NTT関西支社が被災地での電話基本料金の無料化や支払い期限延長などの措置を決める
    12:00 淡路島と明石を結ぶ明岩海峡フェリーが運航再開
    15:00 国が「現地対策本部」(本部長・久野統一郎国土庁政務次官)を兵庫県公館に設置
    17:01 首相官邸で「兵庫県南部地震緊急対策本部」の3回目の会合
    18:00 陸自、計1万6000人を投入
    23:30 三木市、洲本市、三原郡西淡町に災害救助法の適用決まる
    23:37 気象庁は「余震が1000回に達し、うち有感105回」と発表
    ※午後貝原知事が初の避難所視察、西灘小、本山第3中、芦屋市立精道小、西宮市立中央体育館の4カ所を回る
    ※姫路バイパスが全面復旧

    1月23日(月)
    0:00 名神高速道路下り線の京都南-吹田間などで、一般車両の通行が可能に
    0:33 北淡町で震度4の余震発生
    4:30 神戸市中央卸売市場で鮮魚部門の競り再開
    4:56 JR山陽線・西明石-須磨間開通
    6:00 不通区間の山陽新幹線・新大阪-姫路間の迂回ルートとして、福知山線、山陰線、播但線直通の快速列車の運転開始
    6:05 神戸市で震度3の余震発生
    6:30 JRは甲子園口、阪急は西宮北口、阪神は甲子園からそれぞれ三宮へ代替バス運行開始
    阪急今津線・西宮北口-門戸厄神間が単線で運転再開
    8:00 兵庫県警が、震災で運転免許証をなくした人への再発行開始
    県災対のまとめで県下避難所(1153ヵ所)の避難者計31万6678人でピーク
    8:30 神戸市など県下被災地で休校していた公立の小中学校、高校(440校)の約半数(188校)が登校を再開
    国公立大学2次試験の出願受付開始
    8:35 西宮市で仮設住宅の申し込み、25分早めて開始
    10:00 県内の公立小、中、高校461校のうち、比較的被害の少かった187校で授業を再開
    11:05 共同通信社が「今回の地震は阪神地区の被害が最も深刻である」として、名称を『阪神大震災』に決定
    12:15 県立芦屋南高校に、地震後初めて生徒が登校。生徒7人、教諭1人が死亡、全校生徒939人のうち登校した約350人が黙祷を捧げる
    13:00 政府の現地対策本部が県公館で初会合
    13:03 衆議院本会議開会、村山首相は「現状の情勢に照らして最善の措置をとったと確信している」と答弁
    13:xx 貝原県知事が記者会見、個人、民間企業の損害を含めた阪神大震災の被害総額について「10兆円以上」との見通しを示す
    14:00 建設省の道路調査団などが、「被災地の地盤は関東大震災の2倍の揺れだった」と調査結果を発表
    15:00 最後まで停電していた神戸市の約2000戸が復旧、被災地全域で仮復旧
    17:00 関西電力が「被災地全域への送電を再開」と発表
    17:04 阪急今津線・西宮北口-今津間が復旧
    17:45 警察庁が地震による死者総数5002人(兵庫県4991人、大阪府11人)と発表。ついに5000人超える
    21:44 近畿地方で余震。神戸、西宮で震度3。北淡町で震度2
    ※兵庫県が県下各市の災害対策本部を結ぶホットラインを設置
    ※舞鶴自動車道が全面復旧
    ※イギリス国際救助隊(15人)が来県、26日まで西宮、神戸で捜索活動

    1月24日(火)
    5:00 AM神戸、本社屋が危険なため、B棟の臨時スタジオからの放送に切り替え
    8:30 笹山幸俊神戸市長が記者会見で「市の再生のため震災復興本部を設置し、復興計画を早急に作成する」と発表
    9:00 兵庫県が「緊急外国人県民特別相談窓口」を開設
    兵庫県が「情報センター」を設置、県民からの問い合わせ窓口を一本化
    閣議で「阪神大震災」を「激甚災害に対処するための特別の財政援助に関する法律」(激甚災害法)による「激甚災害」に指定することを決める
    9:15 閣僚による緊急対策本部の4回目の会合が国会内で開かれる
    10:45 神戸・兵庫区で市水道局職員が自殺の報
    11:00 荒巻禎一・京都府知事が、兵庫県庁に貝原俊民知事を訪問。「こんなにひどいとは、想像もしなかった。これからも精一杯救援したい」と、義援金256万円余りを手渡す
    14:00 第5管区海上保安本部が海底調査、須磨沖にも断層見つかる
    ※津名郡淡路町、東浦町の断水解消

    1月25日(水)
    0:00 阪神高速道路の環状線、堺線が全線開通
    5:00 尼崎中央卸売市場が休日返上で臨時開場
    5:13 JR東海道線の甲子園口-芦屋間が8日ぶりに開通
    9:35 芦屋市で仮設住宅入居募集の受け付け始まる
    10:00 伊丹市で仮設住宅入居募集の受け付け始まる
    10:30 小渕副総裁ら自民党幹部が兵庫県庁を訪ね、貝原知事から被害の概況説明を聞く
    14:35 神戸市役所で、落下の危険があった1号館と2号館を結ぶ渡り廊下が、大型クレーンに吊り上げられて撤去
    15:00 大阪府知事公館で「地震対策緊急知事市長会議」開催。野中広務自治相が、「復旧への迅速な対応は、近隣自治体の協力が必要」と協力を要請
    兵庫県かの避難者、29万1147人で30万人割る
    23:16 神戸市中央区、西宮などで震度4の余震、M4.7
    ※阪神労組が春闘集団交渉からの離脱を決定
    ※阪急百貨店が「三宮店」の閉鎖を発表

    1月26日(木)
    5:00 阪神電鉄が甲子園-青木間で運転再開、武庫川線も全線開通
    8:00 神戸市が防災モデル都市を目指す復興計画策定へ「震災復興本部」(本部長・笹山市長)を設置
    9:00 衆議院予算委員会がスタート
    尼崎市で市営住宅、県営住宅、仮設住宅の入居受け付け開始
    19:13 政府が24年ぶりに、防災基本計画の大幅な見直し作業に入ることを決定
    20:14 淡路島で余震。北淡町で震度2
    23:16 余震で東海道新幹線・京都-新大阪間がストップ、27日午前1時47分再開
    ※神戸市内の避難所数がピーク(599カ所)
    ※阪神高速・北神戸線が全線復旧

    1月27日(金)
    6:30 中国自動車道の全線開通を見越し、姫路-新大阪間に新幹線の代替直通バスの運行始めるが、大渋滞で初日でダウン、28日から姫路-三田間に変更
    7:00 中国自動車道・上り線吉川ジャンクション-中国豊中インタ間、下り線吹田ジャンクション-西宮北インタ間が開通し、全線通行可能に
    兵庫県の災対、7時と16時の1日2回体制に変更
    7:30 神戸市が仮設住宅(2689戸)入居受け付け開始
    15:00 本州四国連絡橋公団第一建設局が「明石海峡大橋淡路島側アンカレジが西へ1.4メートルずれた」と発表
    17:15 山電・明石-霞ヶ丘間復旧
    ※生活福祉資金(1世帯10万円以下)の特別貸し付けの受け付け開始

    1月28日(土)
    0:00 国道43号線が全通、バス専用レーンも設置、三宮への直行便運行
    10:00 兵庫県警・自衛隊計1万5000人による行方不明者(51人)の一斉捜索活動、3遺体発見
    12:00 第50回国体冬季大会が福島県郡山市で開幕。開会式で兵庫県から参加した47人が大きな拍手浴びる
    ※損壊住宅の解体費用を公費負担することを政府が決定
    ※第2神明道路が全線復旧

    1月29日(日)
    9:00 インフルエンザ猛威。兵庫県、2万人分のワクチンを確保、避難所で接種開始。希望者が殺到
    神戸市、震災で損壊した家屋解体の申し込み受け付けを開始
    xxx 伊丹市で、被災自治体では初めて被災者用仮設住宅などの抽選行う
    13:00 兵庫県議会が臨時会開き、災害対策特別委員会を設置。県議、県幹部全員がブルーの防災服で臨む
    ※兵庫県南部地震義援金募集委員会が義援金の第1次配分の方針決定

    1月30日(月)
    4:46 JR山陽線の神戸-須磨間が開通、新長田駅は通過
    5:10 阪急今津線・仁川-宝塚間復旧
    8:30 兵庫県の災対、8:30と16時の1日2回に縮小
    12:00 宝塚市で学校給食を再開
    11:00 仮設住宅の入居希望者が殺到したため、兵庫県は「原則として被災者全員が入居できるよう7万戸を確保する」と発表
    16:20 県南部地方に風雪・波浪・乾燥注意報が発令され、被災地ににわか雪が舞う
    17:57 山電・霞ヶ丘-滝の茶屋間復旧
    ※義援金1次配分が10万円に決定
    ※津名郡津名町、一宮町の断水解消

    1月31日(火)
    10:00 貝原知事の定例会見。以後、毎日午前10時と午後7時の2回に設定
    10:10 神戸港に震災後の一番船(中国船籍の貨物船)が入港
    10:15 天皇・皇后両陛下が被災地(西宮、北淡町など)をご訪問
    11:00 神戸駅前の「デュオこうべ」が営業再開
    神戸・元町の南京町で「春節祭」にちなみ犠牲者の冥福を祈る
    11:41 北淡町で震度2の余震
    17:00 神戸市が震災復興に向けた基本計画を発表。2月1日から指定区域内の民間の建築制限を決定
    ※尼崎市、明石市の断水解消
    ※三原郡三原町に災害救助法適用
    ※1/17~1/31間の兵庫県南部地震の余震回数1320、うち有感は150回
    最大級の余震は1/25、23:16に起きたM4.7。神戸、西宮、大阪・西淀川が震度4

    2月1日(水)
    6:00 阪神・三宮-神戸高速・高速神戸間で運転再開
    国道43号線で、西宮市から神戸市灘区までの13㌔を通行規制
    11:00 県立芦屋南高校が授業を再開
    ※死者が5102人となり、伊勢湾台風の犠牲者(昭和34年、死者・不明者5098人)を上回る戦後最悪の自然災害に
    ※鷹取中学校が、須磨海浜水族園を教室に借りて授業再開
    ※神戸市が三宮周辺など6地区に建築制限
    ※電話が一部を除いて復旧
    ※厚生省が三原郡緑町、南淡町に災害救助法を適用。これで兵庫県下10市(神戸、尼崎、明石、西宮、洲本、芦屋、伊丹、宝塚、三木、川西)と淡路島の全10町が同法の適用受ける

    2月2日(木)
    10:00 芦屋市立小、中学校12校全部で一斉に登校再開
    13:00 被災地のトップ切り、津名郡五色町で仮設住宅(4戸)への入居開始
    FEMA(米・連邦緊急事態管理庁、ジェームズ・ウィット長官)調査団が来県
    17:00 神戸市の仮設住宅などへの申込締切り、計2689戸の募集に対し、20倍を超える5万9449世帯が申し込む
    ※兵庫県が震災の被害総額を9兆5060億円と発表
    ※伊丹市の断水解消

    2月3日(金)
    7:00 本殿などが残った神戸・生田神社で節分祭
    13:20 国大協会長・吉井東大総長が、商船大、神戸大を視察

    2月4日(土)
    20:00 関電、避難所周辺100ヵ所に街灯設置
    ※神戸市、仮設住宅入居者の抽選実施
    ※西宮で全国から駆け付けたボランティア約5,000人が「西宮ボランティアネットワーク」を結成

    2月5日(日)
    0:00 阪神高速北神戸線・西行き藍那-箕谷間開通、これで同線西行きは全線開通4:44阪急今津線・門戸厄神-仁川間復旧し、同線が全線開通
    13:00 「兵庫県産業復興会議」が県公館で初会議
    14:00 被害が大きかった新長田・若松地区の合同葬が千歳小学校で開かれ、105人の冥福を祈る

    2月6日(月)
    6:00 神戸高速・高速神戸-新開地間、花隈-高速神戸間が復旧
    9:00 神戸市が罹災証明書の発行と義援金の申請受け付け開始
    9:30 宝塚市が義援金の即日支給を始める
    11:00 地下街「メトロこうべ」の12店が営業再開
    ※神戸市が阪神大震災による建物の被害状況調査の結果まとめる。損傷家屋は約14万棟。全壊5万4949棟、半壊3万1783棟、全焼7046棟で残りは半焼か一部破損
    ※宝塚、伊丹両市で仮設住宅への入居始まる

    2月7日(火)
    2:10 阪神・尼崎駅構内で回送電車が脱線、本線・青木-梅田間、武庫川線が不通に。午前11時頃に復旧
    5:01 神戸電鉄有馬線・鈴蘭台-長田間が開通
    8:00 神戸市が仮設住宅などの入居者発表、約22倍の「狭き門」になる
    10:00 西宮市で被災者用住宅の抽選会
    13:00 「災害に強い新しい神戸」を目指し復興計画のガイドラインを策定する「神戸市復興計画検討委員会」が初会合、委員長に新野幸次郎・神大名誉教授を互選。
    14:00 地元NGO救援連絡協議会が初会合を開く
    ※宝塚市の断水解消
    ※気象庁が「震度7地域が、神戸市須磨区から西宮市にかけて東西22キロにわたつて帯状に続いている」と発表

    2月8日(水)
    6:00 JR住吉-芦屋間が開通。
    9:30 23日ぶりに県立全日制高校130校全てで授業再開
    11:30 労働省が「ボランティア活動中の失業者にも失業者手当を発給」と異例の方針示す

    2月9日(木)
    8:00 神戸・中央区、東灘区で自衛隊による瓦礫撤去作業が本格化
    9:30 関西財界人を集めた「阪神大震災復興会議」が大阪で開催、「復興のため、関西の総力を結集しよう」という緊急アピールを採択
    神戸市選管が統一地方選の延期を兵庫県選管に要望。西宮、芦屋の各市選管もこれに続く
    ※阪急が先に申請した運賃値上げを「復旧まで凍結」と発表
    ※兵庫県下の出動自衛隊員数2万5950人でピーク

    2月10日(金)
    8:59 閣議で「阪神・淡路復興委員会」設置を決定
    9:30 県警「のじぎくパトロール隊」(150人)が発足
    10:00 灘高校など被災地の私立高校5校で卒業式
    ※兵庫県立高校が全校で授業再開
    ※住友ゴムが震災で半壊した神戸工場の閉鎖を発表、震災で大手企業が主要工場の閉鎖を打ち出したのは初めて

    以上