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  • 2019年4月26日(金) 15時00分 エンタメ

    活動写真弁士としても活躍中、大森くみこさんインタビュー【前編】 「『活弁』を気軽に見て楽しんでほしい」


    活動写真弁士としても活躍する大森くみこさん(写真:ラジオ関西)

     ラジオ関西『羽川英樹ハッスル!』で、羽川英樹さんとともにパーソナリティーを務める、大森くみこさん。司会やナレーションといったアナウンスだけでなく、今、無声映画の語り手として作品に命を吹き込む役割を担う、活動写真弁士としても活躍中です。今回は大森さんへのインタビューを行い、その前編では、「活弁」の醍醐味や『ハッスル!』内で人気のコーナー『二人で活弁』などについて伺いました。

    −−「活弁」をはじめるきっかけは?
    「もうだいぶ前のことになりますが、テレビで『活弁』のことをやっていて、そのとき初めて知りました。『あっ、こんな世界があるんだ』と、一目惚れしたんです。昔のアニメやコメディなどの作品をこれまで見たことがなかったところで、それを初めて見たとき、ちょっと映っていただけでしたが、すごく面白くて、早速興味を持ちました。さらに、そこにしゃべる人がいて、説明をしているというのが、すごく斬新で、今まで知らない世界を見たという感じです」

    −−無声映画で有名なのはチャップリン作品などになるかと思いますが、無声映画で最も気に入っているところは?
    「CGがないので、その(映画を作る)人の能力がすごく問われるもの。チャップリンとかにしても、コメディセンスもそうですが、身体能力もすごく高い。元々、舞台からやってきているので、確かな芸が身についていて、それは他の方々にも言えること。マンパワーがすごいんです! 知恵とか、人の英知などを集結させて作っていて、そういったエネルギーをすごく感じます」

    −−無声映画の魅力をさらに広げるのが、活動写真弁士だと思いますが、『羽川英樹ハッスル!』内の人気コーナー、『二人で活弁』でも、大森さんがいろんな声を自在に操っているのが、すごく印象的です。それはどう身につけていったのでしょうか?
    「よく聞かれることですが、自分でもどうやっていろんな声を出しているのか、よくわかっていなくて……(苦笑)」

    −−情景の説明だけでなく、様々な人へなりきるなど、言葉だけでも絵が浮かんでくるような語りが印象的です。
    「ありがとうございます! どちらかというと、弁士は作品を広げるというのもありますが、特に現代の弁士は、時代と文化をつなげる役割がすごく大きいんです。時代背景とか文化とかが(今と)違うものをわからないと、その映画を楽しめないということがすごくあるので、今の時代の人に、いかにこのよさをいかしたまま、今の言葉とか解説をつけて伝えられるかというのが、現代の弁士の大きな役割かなと思います。あと、いろんな声を出せるというのは声優さんにもあると思いますが、どちらかというと弁士は物語っていく役割があり、ひとりで(映画の内容を)全部やって、それぞれの役を演じていく。その延長で声が変わるのかなという感じです」

    −−『二人で活弁』は人気コーナーとなっていますが、リスナーからの反響を見ての感想は?
    「『今日は面白かった!』とか、『毎週楽しみにしています!』というのは、よく送ってもらっているので、本当にありがたいです。『二人で活弁』は私が台本を書いていますが、本当に、純粋に、素直に、(リスナーからの声が)うれしいですね。そこをきっかけに、いろいろ『活弁』のことも興味を持ってくれたらうれしいと思います」

    −−蛇足ですが、あのコーナーでは、大森さんには「ヤノコさん」というライバルがいますが……。
    「(声色を変えながら)『私はライバルとは思っていませんわ! おほほほ! 100万年早いわ!』
    (そばにいた「ヤノコさん」は、『
    私もやるで!』と一言)
    でも、『ヤノコさん』はいつもめっちゃ面白いですよね!」

    −−ゴールデンウィークの4月28日(日)、「078FILM×ハーバーシネマ」(会場=神戸ハーバーランド・高浜岸壁[umie mosaicそば])で、大森さんが弁士で出演する「KATSUBEN」が開催されます(15:00〜)。これまで「活弁」を見たことがない方も、「活弁」に触れる機会になると思いますが、どこに注目してほしいというのはありますか?
    「(『活弁』は)そんなに思っているほど堅苦しいものでも敷居が高いものでも全然ないので。普通に気軽に見てもらえたらいいなと、楽しんでもらえたらいいなと思います。昨年もやらせてもらったのですが、皆さんから『初めて見たけど、楽しかったよ!』というお声をたくさんいただきました。28日も皆さんに『面白かった!』と言ってもらえたらうれしいなと思います。ぜひ、ご来場ください!」

    ※【後編】はこちら


    「そんなに思っているほど堅苦しいものでも敷居が高いものでも全然ないので。普通に気軽に見てもらえたらいいなと、楽しんでもらえたらいいなと思います」と大森くみこさん(写真:ラジオ関西)

    【公式サイト】羽川英樹ハッスル!